RAPiD BIKE:ラピッドバイク

ユーザーによる RAPiD BIKE:ラピッドバイク のブランド評価

「ラピッドバイク」はイタリアに本拠地を持つDiM SPORT(ディムスポーツ)社が開発した搭載場所の心配をしなくてよい、コンパクト・高性能・防水の3拍子がそろったインジェクションコントローラーです。本体、ハーネスは電磁場適合性に優れ、ショックや振動、高温防水性など厳しい基準テストを行っておりますので場面を択ばず最高のパフォーマンスを発揮します。 

総合評価: 3.8 /総合評価124件 (詳細インプレ数:119件)
買ってよかった/最高:
29
おおむね期待通り:
50
普通/可もなく不可もない:
29
もう少し/残念:
6
お話にならない:
4

RAPiD BIKE:ラピッドバイクのエンジンのインプレッション (全 1 件中 1 - 1 件)

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オータニさん(インプレ投稿数: 25件 / Myバイク: YZF-R1 | MONSTER796 )

利用車種: MONSTER796

3.8/5

★★★★★
取り付け・精度 4
品質・質感 4
性能・機能 3
コストパフォーマンス 4
使用感 4
  • アイドリング付近のみだけどO2センサとRapidbikeの波形を確認

    アイドリング付近のみだけどO2センサとRapidbikeの波形を確認

  • 設定0では、O2センサからの入力と同じ波形をECU側に出力

    設定0では、O2センサからの入力と同じ波形をECU側に出力

  • 出力はRapidBikeが生成したデジタル波形、0.5とかの設定はできない

    出力はRapidBikeが生成したデジタル波形、0.5とかの設定はできない

  • Monster796のECUは各バンクを独立制御、RpidBikeも2ch制御

    Monster796のECUは各バンクを独立制御、RpidBikeも2ch制御

ノーマル車両は、中回転域でスロットル全閉?微開のレスポンスが非常に鈍く、いわゆるドンツキが起き易いので、その改善のためにRAPiDBIKE-EASYを試しました(ドン突きの原因は、排ガス規制で燃調が薄いためです)。装着作業はカプラーオンですので、ハーネスの納まりや美観に拘らなければ誰でもできると思います。Monster796の場合は配線スペースが狭いので、きちんと綺麗に納めたい人は、それなりに時間を掛けてハーネスをルーティングし、整理して包縛する必要があります。DIYが好きでない人には面倒かもしれません。

商品がどのように機能しているのか、トリマー設定をどうするか、ある程度理解して使用したかったので、オシロを繋いで波形を確認しました。まず、SETTINGのトリマーはO2センサーの特性に合わせてセットするもので、説明書指定の値から変更しては駄目ということがわかりました。設定を変えると動作が不安定になり、エンジン不調となります。かつ、エンジンがセンサーのエラーを学習してしまうので、正常に戻るのに時間が掛ります。トリマーの設定は離散値で、目盛の数字(正数値)に合わせればOKです。4.5とか5.3みたいな中間値は定義されないので、少し大き目みたいなのは意味をなしません。説明書と違うことは、やらない方が良いです。

FUELRATIOのトリマーは、アイドリングで確認した限りは設定0はトランスペアレントで、つまりO2センサからの入力と同じ波形をECU側に出力しています(写真2)。従って、設定0ではこれを装着していないのと同じです。設定が離散値か連続値か知りたかったので、オシロで確認しながら0.5付近を探ったところ、結果として残念ながらこれも離散値でした。つまり、0の次は1で中間値は設定できません(写真3)。0.5で走ると0より少し効いたような感じがする場合がありますが、それはプラシーボです。設定1にすると、O2センサーからの入力をRAPiDBIKE-EASYが受けて、それを加工するのではなくてRAPiDBIKE-EASYが解釈して演算し、全く別のデジタル信号を生成して出力しているようです。1と2の間に1.5とかも、たぶんないと思います。

Monster796は2気筒で、車両のECUは2気筒を独立に読みとって制御しています。1個の(同じ)補正係数を両方の気筒の燃料噴射量に均等に掛け算しているのだろうと予想したのですが、それぞれ独立にクローズドループ制御をしていることが分かりました。RAPiDBIKE-EASYも2chで、一括で同じ出力をしているのか確認したところ、ちゃんと2ch独立に制御していました(写真3)。車両もRAPiDBIKE-EASYも予想したよりけっこうちゃんと制御していて、安直にECUを騙しているわけではなく、かなり高度なことをやっています。

RAPiDBIKE-EASYを装着した効果ですが、まず設定0では上記のとおりノーマルと全く同じです。設定1だと、4,000回転以下の領域のレスポンスが改善し、トルクもアップします。発進が楽になり、日常域では非常に走り易くなります。回転のフィーリングも一発ずつの爆発が力強く良い感じです。明確な改善効果なので、それを重視する人にはお奨めできます。ちなみに、設定0→1、1→0の変更をした場合、ECUが学習するまで多少の時間がかかるようで、設定したなりのフィーリングになるまで、最低でも5?10分、距離にして数キロ?十数キロくらい走る必要があります。

装着のデメリットは、設定1ではクローズドループ(約4,000回転まで)とオープンループ(約5,000回転以上)の間にトルクの谷ができます。また5,000回転以上は濃すぎる印象で、吹け上がりが重く、高回転域の爽快感がなくなります。高回転を回してガンガン走りたい人には、デメリットが大きく感じられます。設定0.5があれば妥協点かと期待しましたが、上記のとおり0.5はありません。1.5もたぶんなく、設定2だと完全に濃すぎる印象なので、使うとしたら設定1の一択だと思います。

吸排気系がノーマルの場合は、上記のとおりですが、僕の場合はエアクリをK&Nに変更していて、RAPiDBIKE-EASY装着後にマフラー(サイレンサー)を本国純正に変更したら、設定1でもECUの保護回路が働くようになってしまいました。保護回路は前後バンク(気筒)で独立のようで、僕の車両の場合は前バンクのO2センサーのエラーと認識するようで、保護が掛かって、ECUで燃調のフィードバックが前バンクだけ掛らなくなります。結果として前だけ薄くなるので、回転不調の感じになります。一度その状態になると設定0に戻しても2時間=50kmくらい走らないと解除されません(再学習するのに時間が掛る)。

そういうわけで、僕の場合は結局取り外しましたが、商品としては納得のいくものだと思います。車両の吸排気系がノーマルで、低?中回転の日常域の走り易さに重点を置く人にはお奨めできます。高回転の爽快感を重視する人、吸排気を弄ってる人にはお奨めしません。

※この商品は友人や知人におススメできますか?⇒ YES・・・オススメできます。

投稿日付: 2020/11/21 14:49
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