逆さにしてもボルトが落ちない!絶妙なフリクションでキャップボルトを保持できるソケット。

キャップボルトと呼ばれることもある六角穴付きボルトは、ボルトの頭にプラスやマイナスの溝ではなく六角の穴があります。ソケット工具専門メーカーのコーケンが開発した製品は、六角部先端の工夫によって斜めや垂直部分のボルトを簡単につり上げられるのが特徴。磁力に頼らないのでステンレスやアルミ製のボルトにも使えるのがミソです。

使い勝手の良いキャップボルトを安全安心に着脱したい



軸部が磁化されたマグネットタイプのヘックスレンチでも、奥まった場所のキャップボルトを保持することはできる。だがグリップリングによって物理的に保持できるコーケン製ヘックスビットソケットは安心感が高い。


頭がプラスやマイナスのビスに比べて、六角軸のヘックスレンチを六角穴に挿入するため工具が外れにくくナメづらいのがキャップボルトの特徴です。

工具とボルトがしっかりかみ合い、押しつけながら回す必要がないため安定した締め付けトルクが得やすく、またレンチの六角軸の先端近くにくびれを設けることで、ボルトとレンチが一直線になっていなくても使えるというのは、プラスやマイナスビスにはない作業性の良さも生んでいます。

しかし斜めや垂直部分のボルトを取り外すには、ヘックスレンチで緩めた後に指やラジオペンチやピックツールで拾い上げなくてはならず、そこに若干の不便さもありました。

軸部を磁化したマグネットドライバーと同様に、ヘックスレンチにもマグネットタイプは存在しますが、それとは別の方法を採用した工具もあります。

数ある工具の中でも、ソケット工具だけを開発製造する山下工業研究所(コーケン)のヘックスビットソケットは、六角軸の先端にグリップリングという金属の部品がセットされているのが特徴です。

金属リングのフリクションで六角穴にグッと食いつく




コーケンのグリップリングは、ヘックスビット先端に刻んだ溝にはまっていて、リングの外周は六角部よりわずかにはみ出ています。

このはみ出し部分をキャップボルトの六角穴に挿入する際に発生するフリクションが、ボルトを保持する力となります。

挿入時の抵抗感はほんのわずかで無理に押し込んでいるような感覚はなく、ボルトからソケットを外す際にも力を入れて引き抜く必要はありません。

キャップボルトの保持力は必要充分で斜めでも垂直状態でも外れないので、奥が深い場所のボルトを着脱する際にも最初から最後までこのヘックスビットソケットだけで作業できます。

途中でピックツールやマグネットに持ち替える必要はありません。

また、ボルトを外すだけでなく取り付ける際にも、工具から外れることなく穴の奥底まで運べるため、ボルトを落として二度手間を食ったり肝を冷やすこともありません。

さらにマグネットタイプと違って磁力に頼らないので、ステンレスやアルミ製のキャップボルトに対しても変わらぬ保持力を発揮するのも魅力です。

豊富なバリエーションから選べるヘックスビットソケット



指が入りづらい狭い場所では、ボルトを取り付ける際にも重宝する。グリップリングがソケットとボルトを一体化してくれるので、ボルトの先端がぶれずに目的地まで正確に誘導できるのだ。


コーケンのグリップリング付きヘックスビットソケットには3、4、5、6、7、8、10、12mmのサイズがあり、全長は62mmと100mmの2種類が用意されています。

差込角は3/8インチ(9.5mm)なので、狭い場所で使う機会が多いのであれば、全長が長い100mmタイプが重宝するでしょう。

また写真ではソケットレールセットを掲載していますが、1本ずつ個別で購入することもできるので、使用頻度の高いサイズで感触を確かめてみるのも良いでしょう。

エンジンいじりをしていてクランクケースの中にキャップボルトを落としてしまった……、車体から外したキャップボルトが駐車場の砂利に紛れた……といった悲しくも残念な経験がある人にこそオススメしたい工具です。


POINT
シンプルな構造で効果は抜群
キャップボルトの着脱時に活用したい


軽い力で挿入するだけで、逆さまにしても落下しない保持力を発揮。
奥まった場所にあるキャップボルトを安全かつ確実に着脱できるのは大きな魅力だ。

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