小キズや擦れたレンズのケアは当然、灯火バルブのガタ付きにも要注意

気がついた時には、テールランプバルブが切れていたとか、点灯点滅が不安定なことに気がついた……などといったことが良くあるのが旧車の灯火類。導通不良によるトラブルが多い現実だが、ちょっとした気遣いで、安定動作を得られることもある。ここでは、灯火系バルブのメンテナンスや知っていると得するケアをリポートしよう。

振動で減ってしまいアタリが低下するバルブ端子

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テールランプバルブやウインカーバルブの点灯点滅が不安定な時には、まずはバルブ本体の点検とバルブソケットへのバルブのセット状態を確認点検してみよう。現在の電球=バルブは、ホルダーに差し込むウェッジバルブと呼ばれる仕様が多いが、80年代以前のバイクは、そのほとんどが金具付きの電球を採用していた。走行振動でバルブが揺れ、そんなときに動作が不安定になるが、その揺れてしまう原因も実に様々。バルブソケット金具は、ガラス電球と一体化されているが、金具とガラスが緩んで回ってしまい、バルブ内部の接触不良で不安定動作になることも多い。そうなるとバルブ切れまでは時間の問題。できれば即刻、新品バルブへ交換しよう。また、バルブ端末の突起が走行振動で擦れて摩耗するケースもある。突起が偏摩耗しているときには平やすりを使って丸型に形状修正しよう。また、ソケット部分にガタがあり、補正できないときには、バルブ金具にアルミテープやアルミ箔を巻き、ガタを無くすのもそとつの手段だ。

レンズを外したらガスケットを必ず点検

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テールレンズやウインカーレンズを取り外したら、ウインカーボディのレンズセット位置にガスケットが入っているかどうか?確認してみよう。紛失していて無い場合は、必ず欠品部品を購入。パーツリストを見てもガスケット設定が無いモデルの場合は、細く長いOリングをカットして溝を埋め込み、レンズをクッションマウントできるように改善することで、レンズを振動やボルト緩みからケアすることもできる。ガスケットが落ちやすくセットしにくいときには、ガスケットとボディ側のセット溝をクリーニングし、ボンドG17のようなゴムラバー用接着剤でガスケットを落下防止するのが良い。ガスケットがズレた状態で締め付けたことで、形状が崩れてよじれてしまい、ガスケットの役割を果たさないこともあるので注意しよう。

ネジ山ナメやネジ山削れは、ハンダ補修

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レンズをボディに締め付ける際や、ボディ越にレンズを固定する木ネジタイプは、取り付け取り外しの繰り返しによって、ネジ山がナメてしまうことが多い。そんなナメてしまったネジ山を再生する際は、ネジ山をハンダの熱で溶かして潰したり、アクリル素材のレンズなら、瞬間接着剤を垂らして固めてから木ネジをねじ込み「新たなネジ山を成形」しても良い。いずれにしてもトルクを掛けて締め付けられず、空回りしそうな場合は、早めにネジ山を修理しよう。

小型リングをクッションに利用して締め付けよう

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テールランプレンズやウインカーレンズを締め付ける際には、ボルトでダイレクトにレンズを抑え込むと、レンズにダメージを与えやすくなる。モデルによっては樹脂ワッシャーが入っている例があり、これは実に有効な対策だ。また、小さなOリング(なるべく太めなOリングが良い)を利用して、アクリルレンズを固定することでクッション的役割を果たし、レンズを安定状態で締め付けることができる。細いOリングは、締め付け時に良くても切れ落ちてしまうことがあるため注意が必要だ。モデルによって使われている樹脂ワッシャーを流用し、ダンパー代わりにするのがベストである。

POINT
  • ポイント1・小キズや擦れ修理だけではなく、各種レンズは固定部のダンパー有無にも要注意
  • ポイント2・ダンパーの有無がレンズコンディションの持続性を大きく左右するので要注意
  • ポイント3・樹脂やアクリル部品のネジ山がナメたときにはハンダでネジ山再生したり瞬間接着剤を利用してネジ山を盛ろう

70年代以前の名車や旧車に限らず、近年では、90年代に登場したモデルのノーマル部品=メーカー純正部品、入手しにくくなっている。以前なら、国内メーカーモデルの多くは、国内の生産拠点で製造され、国内販売されることが多かった。ところが近年では、日本国内で販売されるモデルも、海外生産車両が多く、それが影響して、これまでは国内で管理されていたメーカー純正部品が、在庫切れと同時に「取り扱い中止部品」や「販売中止」扱いになる数が増えている。純正部品事情が以前とは様変わりしているため、旧車人気の現在は、補修部品の調達が困難になってきている。以前なら、人気のカスタムウインカーを取り付けるため、ノーマルウインカーは取り外される運命だった。

しかし時代は流れ、現在のトレンドは「ノーマル回帰」のようだ。したがってノーマル部品に需要があるため、すでに販売中止となったウインカーなどは、ファンの間で高値取り引きされているケースが多い。ウインカーに限ったことではなく、ノーマルマフラーやカウル類でも、まったく同じことが言えるようだ。多少の割れや取り付け部分の欠けなどは、部品交換ではなく、修理して利用するケースが増えているようだ。

ここでは、ウインカーレンズやテールランプなどのケアや再生をリポートするが、完全に割れてしまったり、走行中に落としてヒビが入ったレンズは、車検もパスできなくなるので(後続車に踏みつぶされなかっただけでもラッキー!!)、そうならないためにも、レンズやボディの固定は確実に行いたいものだ。また、固定方法の不備で部品にダメージを与えないように、しっかり対策を施したいものでもある。

各種レンズにガスケットが入っているか?、締め付けボルトやビスのネジ山がナメていないか?しっかりトルクを掛けて締め付けられるか?、また、ボルトの緩みやレンズへのダメージを防ぐ対策をしているか?などなど、レンズをケアするための様々な対策を施し、大切な愛車の部品を末永く使い続けたいものである。

 
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