アースケーブルばかりではなく電源ケーブルコンディションにも注意!!

アースケーブルのコンディションが悪くて通電状況が低下し、本来の仕事をできていないケースが多々あるが、実は、電源ケーブルのコンディションが悪化している例も決して珍しくはない。新品ケーブルを購入できる、純正部品がまだ出てくる(メーカー発注して)のならスペア部品として確保しておきたいが、購入できないモデルの場合は、何らかの方法で対処しなくてはいけないケースもある。ここでは電源ケーブルに注目してみよう。

パワーケーブルはコンディション良く

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セルスターターエンジンの多くは、バッテリーのプラスケーブルが太く、マグネットリレーに接続されている。取り回しが悪かったり、経年劣化によってパワーケーブルにダメージを受けているケースも少なくない。こんなコンディションになると電気の流れが悪くなるので、新品部品に交換しよう。

ねじれて締め付けられ切れる寸前……

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パワーケーブルの取り回しに間違いがあり、何度も脱着されたのか?マグネットスイッチ端子のカシメ部分でケーブルが切れかけていた。取り外して単品確認したら、もはや交換タイミング。このまま走っていたら、そのうち突然断線して、エンジン始動できなくなってしまったはずだ。今回は部品の納品待ち時間がなかったので、電材を使ってパワーケーブルをDIY製作することにした。

圧着端子とケーブルは一般の市販材料

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純正部品を購入して交換するのが手っ取り早いが、翌日のツーリングに備えて市販電材でパワーケーブルをDIY製作してみた。圧着端子やケーブルサイズ(太さ)が一致した電材があって良かった。圧着部分のケーブルエンド被覆をカッターで切り取り、露出したケーブルエンドにハンダを溶かし込んでみた。

専用工具の圧着端子カシメ機器を利用

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圧着端子をパワーケーブルへ固定する際には、圧着端子専用工具を利用して、確実に固定しよう。グイッと圧着機のハンドルを押し込むことで、端子圧着部が押されてつぶれ、ケーブルに固定される。

ハンダごてで温めることで……

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圧着前のケーブルエンドに溶かし込んでいたハンダ。圧着後に、端子のカシメ部分をしっかり温め、ハンダがブクブクと沸くようになったらハンダ固定も完了。圧着機器がしっかりしていればこのような作業は不要だが、確実な固定を目指してみた。

アースィングのダイレクト固定はNG

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バッテリーのアースターミナルと車体やエンジンの各所を接続するのがアースィング。電気がスムーズに流れるようになり、各機能の作動性はより一層確実なものになる。しかし、勘違いしてしまうこともあるので、赤いケーブルを利用するときは注意しよう。また、バッテリーのアースターミナルへ何本ものケーブルをマルチで締め付けてしまうと、締め付けボルトが緩みやすく、逆にトラブルの原因を作ってしまうことにもなる。アースィングの際には、専用ターミナルを作ってケーブルを集約して締め付け、そのターミナルとバッテリー端子をシンプルに接続する取り回しにするのが間違えなく良い。

アクセサリー電源が必要な時には

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バッテリーのプラス電源も可能な限りシンプルにしたいものだ。ケーブル端子の締め付け部分が露出してしまうと、例えばメンテナンス中に、何らかの部品や工具を置いたときにターミナルとボディが導通してしまい、火花が出てショート!!といったトラブルに発展することもある。何本もの電源が必要な時には「アクセサリー用の電源ユニット」を取り付け、よりシンプルな電源回路を製作するのが良い。

POINT
  • ポイント1・アースケーブルの新調だけではなく電源線のコンディションにも要注意
  • ポイント2・イザというときのためにケーブルと圧着端子があればケーブルは自作も可能
  • ポイント3・ アクセサリー電源が必要な時には分岐用電源ボックスを追加装備すると整理整頓しやすい

各種アースィングを積極的に行うことで、驚きの違いを感じることもある。例えば、シリンダーヘッドやイグニッションコイルとバッテリーアースをダイレクトに接続=アースィングしたら、スロットルワークに対するトルク感が圧倒的に増し、以前ならシフトダウンして追い越ししていたような場面でも、スロットル操作ひとつだけでグイグイ車速を増す!!といった走りに変化するケースもある。そもそもアース回路が脆弱なモデルに対した各種アースィングは効果覿面で、驚きの違いを体感できることも多い。

一方、バッテリーの電源線はどうだろう!?一般的には、プラスターミナルから2本の線が接続されており、一本は充電系のメインフューズへ接続され、もう一本は極太線で、スターターマグネットスイッチへ接続されている。そんなパワーケーブルは度重なる脱着や(バッテリーを外して補充電するなど)、取り回し間違いによって、端子のカシメ箇所からケーブルが切れかかっているケースもある。

このモデルがまさにそんな実例だった。新品純正部品があれば、もはや交換タイミングである。しかし、オーナーさんからスペア部品を預かっていなかったので、ここでは電材を利用してパワーケーブルをDIY自作してみた。肝心なのは純正と同じもしくは太いケーブルを利用し、ケーブルエンドの端子は圧着機器で確実に圧着カシメすることである。今回はハンダも併用したが、しっかり圧着されていればハンダは不要である。

近年はドライブレコーダーやETCなどなど、様々な電気デバイスを取り付けることが多いので、数多くの電源ケーブルをバッテリー端子へ締め付けることがあるが、複数の電源やアース線をバッテリーの端子台へ締め付けてしまうと、引っ張られたケーブルでボルトが緩んでしまうこともあるので、バッテリーへのケーブル締め付けは最小限に抑えたいものだ。

そんな電源を増設する際に便利なのがアクセサリー電源ユニットだろう。常時電源を接続することで、複数のデバイスにも対応でき、それぞれの電源にフューズも組み込まれているため、間違った接続などのトラブルを事前に回避することもできる。何しろ電源をショートさせるなどのトラブルがないので、ツーリングモデルには装備したいパーツである。

 
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