ポイント点火、その克服は回路と役割分担を知ることから
旧車に多いポンイト制御式の点火回路。不調の原因と呼ばれることが多い
ポイント制御式だが、実は、点火回路や゜部品の役割を理解していれば、トラブルに陥っても
すぐさまリカバーできてしまう単純な回路。それと忘れてはいけないのが
ポイントとコンデンサが不調になると、どんな症状になるのか? である。

見るからに「開いたり閉じたり」することで電気の流れに変化を与えるポイント。点火回路を理解する前に、どんな症状が出たときにポイント周辺を疑うのか? その不調パターンを知ることも重要だ。

ポイント接点の汚れが不調の原因になる



ポイント接点に油分が付くと接点面が焼け、電気を通さなくなってしまう原因になる。それが原因でアイドリング不調や加速不良が起こるケースもある。ポイントを指先で広げて紙を挟んで引き抜こう。


ポイントヒール(茶色のプラスチック)のがカム山に載りあげていない箇所でポイントを開き、接点を凝視してみよう。焼けていたり荒れているときにはサンドペーパーを2つ折りにしてはさみ、前後させて接点を磨こう。600番を利用。

POINT
ポイント接点の汚れがエンジン不調の原因になるケースも多いので、定期的な接点クリーニングが必要不可欠だと考えよう。
接点が荒気味のときには600番のサンドペーパーを二つ折りにして、挟んで磨こう。


ポイント接点が何故、荒れるのか?


ポイント制御の点火方式だと、不調の原因としてポイントばかりに目が行ってしまうが、実は、ポイント接点を荒らしてしまう原因の多くが、このコンデンサにあると言っても良い。


これがポイント接点の荒れだ。付着した油分などの汚れが原因で荒れる場合もあるが、実はコンデンサのパンクが原因で、このような荒れを発生させることが多い。こんなポイントは要交換なのだが。


あまりに荒れが酷い場合は新品部品に交換するが、応急処置で改善させたいときにはポイント接点をやすりでしっかり磨こう。接点を開いてサンドペーパー(320番を利用)を二つ折りに挟んで前後させ磨いた。闇雲に磨き面当たりにならないとエンジン不調の原因になる。


ベークライトのポイントヒールが減ってしまったことで、ポイントギャップを得られないケースもある。このヒールの減りを防止のためにあるのが、潤滑グリスを保持するオイルフェルトだ。



POINT
接点荒れの原因としても挙げられるコンデンサ。内部破壊によって本来の仕事をしていないケースも多く、冷間時と温間時でコンデンサ容量に変化が出たり、導通パンクする例も決して珍しくない。


旧車に多いポイント制御式点火車は、定期点検やメンテナンスを先送りにすると不調の原因やトラブルに発展する例が多い。回路的には実に単純なのだが、定期的なメンテナンスが必要不可欠なため、70年代後半以降から無接点のトランジスタ点火車やCDI点火車が増え、ポイント制御式モデルは姿を消している。

単純な定期点検やクリーニングで性能維持できるケースもあるが、ある一定期間、ノーメンテナンスのまま走らせ続けてしまうと、接点の汚れなどでいつしか不調が始まり、最悪でコンデンサをパンクさせてしまうこともある。コンデンサは、専用テスターで計測しないと不良診断ができず、単純な「見た目での優劣判断は不可能」なのだ。そんなコンデンサ不良に気が付かずにポイントを新品部品に交換したところで、再び同じ不調に陥ってしまうのが関の山だろう。

コンデンサが不良になったか否か? 目視判断したいときには、エンジン始動後のアイドリング中に「ポイント接点を目視」してみるのが良い。エンジン始動中のポイントは、断続的に開閉しているが、そのときに「チクチクッ」程度の火花が接点から出ているだけなら問題にはならないが「バチバチバチッ!!」と毎回のように接点から火花が出続けているような場合は、すでにコンデンサは交換時期だと考えよう。
一番厄介なのが、冷間時には大丈夫なのに、エンジンが温まると不調になる例。こんな症状がコンデンサ不良には多いので、温まると不調になる旧車は、点火系=コンデンサ不良を疑ってみると良い。2ストエンジン、4ストエンジンを問わず「アウターローター」タイプの場合は、エンジンカバーを取り外し、ローターを真横から見ることで、回転中のローター側面の穴からポイント接点の状況を確認できる。

イザというときのために、好調な車両で、ポイント接点の作動状況を、あらかじめ覗き見しておくのも良い。


カワサキ500SSマッハⅢでも、71~72年に生産されたモデルの型式KA-2/H1-Bは3ポイント式だった。250/350SSやKH250もポイント式。スズキトリプルのGTシリーズも2スト3気筒3ポイント式だった。4スト4気筒モデルは1/4と2/3に火花を飛ばす2ポイント式だった。
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