カウル割れを修復しよう!樹脂充填接着剤「プラリペア」で外装修理
バイク用プラスチック樹脂部品には、数種類の素材が利用されている。
外装パーツに多いABS樹脂の場合は、かなり高強度に充填接着修理
することができるプラリペア=樹脂用充填接着剤。
ここでは、サイドカバーにピキッと入ってしまった「亀裂」を修復しよう。

無理に引っ張りバキッ!! なんて経験、ありませんか?

グイッと引っ張ってもサイドカバーが抜けそうにない雰囲気のときには、ラバーグロメット部分に細いノズル付きの防錆浸透スプレーやシリコンスプレーを少量吹き付け、潤滑性能を高めるのが、大切な部品を壊さない効果策である。

常用サンメカやショップメカニックにお勧めなのが業務用サイズ



様々な処方が可能なプラリペアの基本セット。硬化液と樹脂粉末の量を増し販売されるのが業務用だ。
通常セットとの違いはボリュームのみ。まずは通常販売品でお試し頂くのが良いだろう。

亀裂患部の目立たない内側に「開先」加工を施す



Φ3ミリ軸のリューターに砥石を取り付け、サイドカバーなら内側になる目立たない側の亀裂部分の角を面取りするように加工を施す。
あくまで優しく削ろう。亀裂部のエッジを削って開くことから「開先=かいさき加工」と呼ばれる。

亀裂が入ってしまった部分をやや開き気味にしながら、リューターの砥石で亀裂のエッジ部分を削っていく。
部品の厚さの半分~2/3くらいを面取りすれば充填接着強度は高まる。

カップ型の容器に樹脂粉末を少量取り受け、そこから亀裂患部に樹脂粉末を充填するように利用すれば、無駄に樹脂粉末を使ったり、こぼしたりすることが少ない。
使わなかった粉末はこのキャップ付きカップで保管しよう。

注射針のようなニードルから溶剤液を一滴二滴と……

小型容器に少量の溶剤液を入れたら付属のニードルを取り付け、指先で容器をつまんで液をニードルから押し出すように樹脂粉末に一滴二滴垂らそう。
液でひとまとまりになった粉末をニードル先端で拾って患部へ充填する。これがニードル法だ。


まとまった粉末を針先で拾い、接着充填したい患部のV字溝に押し込んでいく。この作業を連続的に行い、開先をつけたV字溝にプラリペアを充填していく。
溶剤が染み込んだ粉末がサイドカバー素材と反応し、充填接着できる。

ポリエチレン系素材は接着に不向きだが、アクリル樹脂やABS樹脂の接着には、かなりの強度を誇るのがプラリペアだ。
修理実践する際には、何故、部品が割れてしまったのか? ここでもう一度考えておかなくてはいけない。
引っ張ったら割れた…… ということなら、固定部分の動きが良くないことに、間違いはない。
ならば何故、固定部分の動きが悪いのか? 十中八九、その原因は、ラバーグロメットの劣化、カチカチの硬化だろう。

フレーム側に取り付ける、ゴムのグロメットが硬化することで、差し込んで固定していたサイドカバーの爪突起部分をスムーズに抜き差しできなくなってしまうのだ。
もしもそんな状況に気が付いたら、サイドカバーや外装パーツを無理に引き抜こうとはせず、
グロメット部分にスプレーオイルやシリコンを吹き付け、部品を固定する方向にグイグイッ押し付け、
吹き付けたケミカルが馴染むようにしてから、手前への引き抜きにチャレンジ。それが最善策である。

ここでは、写真解説の通り、ニードル法と呼ばれる手段で亀裂部分を充填接着したが、塗装面側の亀裂をマスキングテープなどで養生し、亀裂が開かないようにしてから作業進行しよう。
その方が接着完了時にズレが生じない。また、マスキングテープで養生してから、充填補修したい箇所に硬化液を筆塗りし、硬化液に付着させるように粉末を溝内に充填し、さらにその上から硬化液をふりかける「ふりかけ法」という充填接着方法もある。

部品の形状や状況に応じて充填接着方法を使い分けるのが良いだろう。

POINT
亀裂の塗装面側の「塗膜」を崩さないように充填接着することで、補修患部を
目立たなく仕上げることができる。開先加工の際にも、慎重に作業しよう。
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