DOT規格ってなんだっけ?ブレーキフルードを解説します!

ブレーキは、バイクのあらゆるパーツの中でも極めて重要なパーツです。
とんでもないスピードが出るハイスペックなエンジンを積んだバイクであっても、ブレーキの性能が伴っていなければその走行性能を活かしきれませんし、そもそも危険すぎて走らせることもできません。

今回のウェビックマガジンは、そのブレーキを正常に操作するために絶対欠かせないブレーキフルードについて!
基礎基本から選び方、そしておすすめのブレーキフルードもご紹介していきます!

ブレーキフルードとは?

ブレーキフルードは、油圧という仕組みによってコントロールされるブレーキに使用されます。
ブレーキレバーをググっと握ったチカラをブレーキパッドに伝えるのが主な役割です。


画像のブレーキリザーバタンクに入っている液体がブレーキフルードです。

定期的な交換が必要!

まず、前提としてブレーキフルードは時間の経過、使用によって劣化するものです。
そのため、定期的な交換が必要となります。

通常の街乗りなら、1~2年に1回、または1万キロ毎に1回に交換するのが望ましいと言われています。
オフロード走行やサーキット走行など、ブレーキに強い負荷がかかるほど早く劣化が進みます。

簡単に劣化の具合を確認するには、マスターシリンダーの窓を覗いてみましょう。


このとき濁ってるなと感じたらもう交換の頃合いかもしれません。

なぜ交換が必要なのか、次の項でお話しします。

ほんとうにある恐いベーパーロック現象の話

ベーパーロック現象という言葉を耳にしたことがないでしょうか。

例えば、下り坂などでずっとブレーキし続けると、摩擦によってブレーキパッドの温度は200℃をゆうに超える場合があります。
その熱がブレーキフルードに伝わると、ブレーキフルード内の水分が蒸発して気泡が発生。
いわゆる「エアを噛んだ状態」になり、恐ろしいことにいくらブレーキレバーを握ってもブレーキが効かなくなります。


なぜ、べーパーロック現象は起きてしまうのか。

まず、一般的なブレーキフルードの主成分となっているグリコールは、200℃を超えても蒸発することはありません。
しかしグリコールには「吸湿性」という外気の水分を吸い込んでしまう特性があります。
ここで吸い込んでしまった水分がブレーキフルード内で蒸発し、べーパーロック現象の原因となってしまうのです。

ですから、ブレーキフルードは定期的な交換が欠かせないのです。

ブレーキフルードの交換については、こちらの記事が参考になります!

ブレーキフルードは大きく2種類!

ブレーキフルードは、主成分の違いで大きくグリコールシリコーンに分けることができます!

グリコール

ブレーキフルードの主成分として主流なのが、アルコールの一種であるグリコール。
特徴は、前項で触れたように200度を超える高温に晒されても蒸発しにくく、粘度が高いことです。
一方、先ほども触れた通り、性能を維持できるように加工されているものの吸湿性が弱点となっています。
加えて、カウルなどの表面にこぼしてしまうと塗装がはげてしまうという、ちょっと怖い性質もあるので取り扱いには注意が必要です!

シリコーン

よく耳にするシリコンと近い物質ですが別物です。
特徴としては、グリコールの弱点「吸湿性」もなければ、こぼして塗装が剥げてしまうなんてこともありません。
しかし一方で、シールなどゴム系の素材を侵食してしまうことがあったり、グリコールと違って水と混ざらないので、水分がすぐに蒸発、凍結してしまうなどのデメリットがあります。
2005年頃までのハーレーには純正として採用されていました。

選び方の基本!ブレーキフルードには規格がある!

ブレーキフルードの代表的な規格として、アメリカの運輸省認定規格「DOT」があります。
DOTに続く数字が高い程、ハイグレードなブレーキフルードととらえていいでしょう。

ドライ沸点とはほぼ新品の状態のことで、ウェット沸点とは水分を吸い込んでしまった状態(吸湿率3.7%)のときに、どれだけの温度で沸騰してしまうのかを表しています。

そのほか、温度が100℃の時と-40℃の時の粘度も、規格を決めるための基準となっています。

規格 主成分 ドライ沸点 ウェット沸点
DOT4 グリコール 205℃以上 140℃以上
DOT3 グリコール 230℃以上 155℃以上
DOT5.1 グリコール 260℃以上 180℃以上
DOT5 シリコーン 260℃以上 180℃以上

あれ?
なんかDOT4とDOT5の間にDOT5.1があるけど違くない?
そう思われた方もいるかもしれませんが、主成分の違いに注目してください。
そう、DOT5はシリコーンが主成分のブレーキフルードのための規格なので、選ぶ際は注意してください。

ちなみに「JIS」という日本の規格もありますが、区分方法はほぼ「DOT」と同じです。
ブレーキフルードの商品名やパッケージに書いてある表記もほぼ「DOT」なので、ここでは説明を割愛させていただきます。

バイクにぴったりのブレーキフルードを選ぶには!

一般に、バイクは車種毎に適合のブレーキフルードが「DOT」を指標にして設定されています。
オーナーマニュアルがあれば、それを確認するのがベストです。

ただ多くの場合、マスターシリンダーのフタ部分にこのように表示されています。


画像は筆者のPCXのもの。適合は、DOT3またはDOT4のブレーキフルードだとわかります。

規格別!おすすめブレーキフルード!

ここから、ウェビックで売れ筋のおすすめブレーキフルードを規格別にご紹介していきます!

DOT4のおすすめブレーキフルード!

ブレンボ:レーシングブレーキフルード LCF-600 PLUS


「もう他のフルードは使えません。」
ユーザーにそう言わしめたのは、世界の高級ブレーキメーカー、ブレンボのブレーキフルード!
ワンランク上のブレーキングを目指すライダーなら、ブレンボのキャリパーを装着しているライダーなら、もうコレで決まり!

HONDA:ウルトラBF ブレーキフルード


世界シェアナンバーワンのバイクメーカー、ホンダの純正ブレーキフルード!
純正で使用されていることから、信頼性は間違いなし!
それでいて価格もリーズナブルなので、圧倒的な人気を集めています!

ヤマルーブ:ブレーキフルード BF4


ヤマハの純正ブレーキフルードにあたる、ヤマルーブのブレーキフルードです。
オイルやブレーキフルードを、重要な「液体パーツ」と考えるヤマルーブらしく、その品質は一級品。 ユーザーからは、「ブレーキタッチが向上した!」というインプレッションも届いています!

ワコーズ:BF4 ビーエフフォー


多くのベストセラーケミカル用品を販売するワコーズ!
容量は1リットルと大容量!バイクだけに使用するにはちょっと多いと感じるかもしれません。
でもご安心を!こちらは四輪車にも使用できるので、これ1本で幾役もこなします!

DOT5.1のおすすめブレーキフルード!

ここからは、DOT規格の中では最高グレードにあたるDOT5.1のおすすめブレーキフルードをご紹介します!

モチュール:DOT5.1 BRAKE FLUID


オンロードからオフロードまで、あらゆるモータースポーツの世界で活躍するモチュール!
そのフィードバックが活かされ、ドライ沸点272℃、ウェット沸点185℃という驚異の性能を発揮!
万が一の時に役立つABS(アンチ・ブレーキロック・システム)にも最適な設定がなされています。

リキモリ:Brake Fluid DOT 5.1


青と赤のブランドロゴが印象的で、BMWなどヨーロッパ系バイクメーカーの純正オイルとしても採用されているドイツのリキモリ。
ブレーキ及びクラッチの油圧システムの金属の腐食を防止し、コンポーネント自体の性能を長期間維持します。
容量250mlは他のブレーキフルードと比較すると若干少なく感じますが、フロントブレーキのブレーキフルード交換のみであればおおかた十分な量です。

エンドレス :スーパーレーシングフルード


こちら、正確にはDOT5.1ではないのですが、ドライ沸点323℃、ウェット沸点218℃という圧倒的なスペックを誇ります。
国内の主要レースに参戦しているウェビックスタッフが、推しに推すブレーキフルードです!

DOT5.1のおすすめブレーキフルード!

最後はシリコン系のブレーキフルードです!

ガッツクローム:ブレーキフルード DOT5


グリコール系と比較すると少し高価なシリコン系ブレーキフルードとしては、お財布にも優しい!
容量355mlはダブルディスクを採用しているバイクのブレーキフルード交換でも十分な量となっています。

ベルレイ:SILICONE DOT5 Brade Fluid


もともと食品機械用潤滑油メーカーとして出発したベルレイは、ハーレーをはじめとしたVツインエンジン向けの製品を製造しています。
ブレーキフルードの最大の敵である水分を吸収することなく、また沸点が極めて高いので、に抗することができます。

腕の確かなショップにお願いするのが吉!

冒頭でお話した様に、ブレーキはバイクの中で最も重要なパーツの一つで、ブレーキに関わるブレーキフルードもまた、命に関わる重要なパーツです。
自分で作業するのが「難しいな」「怖いな」と少しでも感じたら、腕の確かな技術あるショップにお願いすることが望ましいと思います。

こちらから、近くのショップを探してみてください!

ここまでお読みいただきありがとうございました!
繰り返す様に、ブレーキは本当に大事なパーツです。
日頃からきちんとチェック、メンテナンスをして、安全なバイクライフを送ってください!

 
今回紹介した製品はこちら
 
関連キーワード
車種に関連した記事
ブレーキに関連した記事