ピッピーッ!!と元気良く響いて本物!!ホーンの定期的メンテは不可欠!!

滅多に使うことがない機能だが、イザといったときに働かないと慌ててしまうのが「ホーン」だろう。逆説的には、滅多に利用することがないため、不調に陥っているケースが多いのもホーンである。ホーン本体に問題があるのか?それともホーンスイッチ接点に問題があるのか?それとも、そもそも電気が流れていないのか?ここでは、鳴り響きが悪いホーン機能の改善にトライしてみた。

旧車のホーンは金属製=サビが敵!!

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現代のモデル用ホーンは、樹脂部品の電子ホーン仕様が珍しくないが、70年代以前の旧車にはメカニカルな機械式ホーンが多い。しばらく乗っていなかったり、乗り続けていても利用機会が少ないホーンは、イザといったときに共振共鳴=音が出ないケースが多々ある。そんな機械式ホーンは、サビや汚れで音が出ないことが多い。カバーを外してホーン本体をハンマーで軽く叩きながら、ホーンボタンを押してみよう。鈍っていた音や鳴らなかったホーンの響きが元通りに回復することもある。

配線グロメットには液状ガスケット併用

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カバーを復元するときに配線グロメットが切れて欠損していることに気が付いた。そこでシリコン系液状ガスケットをグロメットのセット部分に塗布し、併用してみた。水分や汚れの混入によってホーンコンディションが低下するのを防いでみた。

ピピーッ!!響かない原因はスイッチ?

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ワニグチクリップ線を2本用意して、ホーンの配線端子とバッテリーを接続してみたら、とホーンの力強い音鳴りを確認することができた。ならば他に原因があるのだろうと考え、疑ったのがホーンボタンのスイッチだ。ボタンを押し込むことで配線がアースへ落ち、ホーンが鳴る仕組みなのだが……。

スイッチ接点の腐食が原因!?

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ホーンスイッチが組み込まれるハンドルスイッチハウジングを取り外し、部品を紛失しないように透明ビニール袋の中でスイッチ部分を分解してみた。小さなスプリングを紛失してしまうことが多いので、覚悟のうえで分解してみた、スイッチ接点には腐食痕なのかショートした痕跡があったので、クリーニングにトライしてみた。

接点の腐食を耐水ペーパーで磨いてみた

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スイッチ接点の接触部分をサンドペーパーで磨いてクリーニング。この状態でスプリングをフッ飛ばさないように小さなマイナスドライバーで抑えながらスイッチを復元した。分解するのが面倒な作りだと察した、接点復活スプレーを吹き付け、しばらく経過してからスイッチのオンオフを繰り返し行うことで、接点コンディションンが回復するのを待っても良い。

元気良く「ピピーッ!!」っと響いた!!

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スイッチを復元したらホーン機能を確認してみよう。スイッチボタンを単純に押し込むだけではなく、押し込んでからグリグリすることで接点をさらに押し付ける印象にする。そんな状態でもホーンの鳴り響きが悪い場合は、他にも原因が考えられる。

サーキットテスターは必需品

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バッテリー電圧が低下していることで、ホーンの鳴り響きが悪くなっていることもある。ここではカードテスターを利用し、バッテリーの端子電圧を測定し、次に、ホーンスイッチ用のギボシ端子間の電圧を測定。仮に、バッテリー端子電圧が6.2ボルトで、スイッチ用ギボシ端子間電圧が6.1ボルト程度の降下なら特に問題ないが、大きく電圧降下しているときには、ハーネスが抵抗となり電圧降下している可能性もある。「旧車を制すには電気を制する」との言葉があるが、メインハーネスを交換する理由がそこにはある。


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1958年の発売当時から最新モデルまで、車両コンセプトに変化はなく、デザイン的にも一貫した「スーパーカブらしさ」を感じることができる歴代シリーズモデル。6V→12V電装になったのは80年代中頃で、キャブ仕様からFI仕様へ進化したのは2000年代前半だった。このモデルは1971年に登場したデラックスシリーズ(俗にかもめハンドルシリーズの2型で1074年に発売されたスーパーカブ90の2型。モデル型式としてはC90K2。美しく乗り込まれている。

POINT
  • ポイント1・様々な電気メンテナンスで使え、大変便利なサーキットテスターは所有しよう
  • ポイント2・電気が流れれば間違い無く機能する。機能部品の良否を判断するにはテスターが必要不可欠
  • ポイント3・液状ガスケットは応用利用することができる

自身の身を守るための重要保安部品には様々な機能があるが、なかでもイザといったときに働かないと、ドキッ!!と焦ってしまうのが、ホーン=クラクションだろう。ハンドルスイッチのホーンボタンを押したときに、ピピーッ!!と高らかに響けば安心だが、音が小さくほとんど響かない=気が付いてもらえない状況では安心して走ることができない。
ホーンが鳴らない、響かないときには、いくつもの原因があるので、自身の身を守るために即刻改善しよう。

ホーン本体に不具合があるのでは?と思ったときには、ホーンを取り外して点検してみよう。配線を接続したままスイッチを押しと時に、音が出るものの響きが弱いときには、小型ハンマーやドライバーの柄で小突いてみるのが良い。ホーン内部の共鳴共振盤にゴミが付着したりサビが出ていると、音が響かなかったり弱くなることが多いのだ。音が出ないときには、ホーンの±端子にリード線を接続、もしくは2本のワニグチクリップケーブルを用意して、バッテリー端子に直結して、音の鳴りや響きを確認するのもひとつの方法だ。

まったく響かないときにはホーン不良が考えられる。また、旧車時代のホーンには、アジャストスクリューが付くタイプがあるので、そのスクリューを締め込んだり緩めたりを繰り返して、機能改善を確認してみよう。変化があったときには、響きや鳴りが一番良い部分にアジャストスクリューを調整固定すれば良い。

ホーン本体が他の部品に接触すると音鳴りに影響が出てしまうので、取り付け復元時にはホーン本体が独立するように取り付けよう。

入力電圧を確認するのも重要だ。電気が流れなければホーンは機能しないもの。配線が2本のタイプなら、テスターを「ボルト」レンジにして赤と黒のリード線を端子に接触させ、ホーンボタンを押してみよう。押した瞬間に、テスターの測定数値が6ボルトや12ボルト周辺を示す電圧があれば良いが、ボタンを押しても電気が流れないときには、ホーススイッチ接点の不良を疑ってみよう。

ここでメンテナンスしているスーパーカブは、そのホーンスイッチの接触不良が原因でホーン音が響かなかった。そこでスイッチを分解し、接点の汚れをサンドペーパーで磨いたら復活したが、接点の汚れが原因のときには、わざわざ分解することなくケミカルを吹き付けてしばらく待てば復活することもあるので、便利なケミカル=接点復活剤を利用してみるのも良いだろう。ホーンはライダー自身の身を守る大切な部品なので、定期的に点検し、違和感があるときには常に最善を目指したメンテナンスを行おう。

 
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