違和感があったときにこそ効果的な「ひと吹き」潤滑性向上の大切さ!!

エンジン性能の向上やエンジンのライフアップ=寿命アップ、車体に関しては、各摺動部の作動性向上に関して、極めて大きなカギを握っているのが摩擦抵抗である。摩擦抵抗が低減すれば、バイクの性能は大きく向上し、その違いは体感できるようになるもの。バイク部品には部品同士が擦れ合う摺動箇所が数多くあるが、そんな部分をケアしておくことで、初期カジリの回避や作動性向上に関して、安心していられるものである。エンジン内摺動部に限らず、車体各部への注油も大切なメンテナンスのひとつである。

高性能ケミカル含有のオイルスプレー

潤滑したい患部へ直接吹付けることができるスプレーケミカル。高性能オイルにスーパーゾイル成分を配合したエアーゾールスプレーとして人気の商品でもある。その使いやすさからリピーターも増えているようだ。エンジン組み付け時に使うオイルとしても高く評価されている。サンデーメカニックにとっては必需品でもある。

久々にエンジン始動するならひと吹き

2ストロークでも4ストロークでも、スパークプラグを取り外してプラグ穴からブシューッと吹付けるのが良い。4ストロークエンジンで、しばらく(数年間)始動していなかった場合は、タペットキャップやカムカバーなどを取り外し、メカニズム部分や摺動部分へタップリ吹付けることで、初期カジリを回避でき馴染みを良くすることができる。カムチェーンへのスプレーも効果的だ。プラグ穴から吹き付ける理由は、2ストでも4ストでも、シリンダー内部はカラカラに乾燥しているケースが多く、油分が飛んでいるからだ。

ポイント式はこんな部分も要潤滑

80年代前半以前の旧車に多いポイント制御式点火システムには、ポイントを作動させるためのカム山とポイントヒールが摺動している。その接触部分を潤滑させる「オイルフェルト」と呼ばれる部品が取り付けられている。そのフェルトにオイルやグリスを染み込ませるように、吹付けると効果的だ。

切れてからでは遅い!!メーターケーブル

スロットルやクラッチケーブルは、体感的に摺動性のビフォー/アフターを感じやすいパーツだが、切れて初めて潤滑不良に気が付くのが、メーターケーブルだろう。定期的に注油することでライフを確実に長くすることができる。アウターケーブルからインナーケーブルを引き抜き、細かなコイル状になったケーブルのコンディションを確認してみよう。

オイル塗布前の洗浄も重要


アウターカバーから抜き取ったインナーケーブルが真っ黒でベトベトだったら、容器に入れたガソリンに浸して洗浄しよう。洗浄後はインナーケーブルを乾燥させ、それからスーパーゾイルスプレーを吹き付けて染み込ませるのが良い。コイル状のケーブルは、オイルを保持しやすい。機種によっては雨天走行時の雨水がケーブルを伝って立ち上がらないように、エンド金具とケーブルの間にはオイルシールが組み込まれる例もある。洗浄時に落下紛失させることが多いので要注意。このオイルシールがサビや汚れからインナーケーブルを護るのだ。

ブレーキレバーの根元からひと吹き

ブレーキレバーやクラッチレバーのピボット部(支点部)が潤滑切れを起すと作動性が悪くなり、キーキーッと音が出始めることもある。そんなサインに気が付いたら、レバーの根本付近にひと吹きしよう。時間に余裕があるときには、ケーブルは抜き取らずにそのままで、レバーのみ取り外しインナーケーブルに向けて吹き付けよう。

スロットルのスムーズ操作に効果的

スロットルの操作性ひとつでそのバイクの乗り心地は様変わりするもの。スムーズかつ軽く作動してこそ本物だ。単純に注油やグリースアップするのではなく、まずは部品を分解して状況確認から開始。スロットルケーブルはハウジングに取り付けられた状態のままでも注油可能。乾燥カラカラのときにひと吹きすることで、その違いには驚くはずだ。復元前には、ハンドルやスロットルパイプ内側をウエスで拭き取り、汚れたグリスや砂利を清掃するのが基本だ。汚れたままの注油は逆効果なこともある。

POINT
  • ポイント1・ 高性能オイルスプレーを上手に使いメンテナンスの幅を広げよう
  • ポイント2・メカニズムや摺動部分には潤滑油が必ず必要。吹き付け箇所の汚れを落としてから作業に入ろう
  • ポイント3・ 作動性に違和感があったときには、症状が悪くなる前にスプレーひと吹きで対処しよう

過走行車のように使い込まれたエンジンは、摺動部分の抵抗が増え、スムーズに回りにくくなり、それが影響して微振動が発生したりエンジンフィールが全体的に悪くなることが多い。そんな過走行エンジンでも、気持ち良く走らせ続けるためにはメンテナンスが必要不可欠。グリスひと塗り、オイルひと吹きで、意外や意外、驚くほどスムーズになってしまうことがあるのがメカニズムであり、そんな事実を体感することで、メンテナンスの重要性を思い知るライダーが意外と多い。

仮に、高性能エンジンを搭載した新車であっても、摺動抵抗の低減によって、これまで以上にスムーズな作動性や回転力を得られ、いつもとの違いに気がつくこともある。そんな摺動抵抗や回転抵抗の低減に寄与するのが、各種高性能ケミカルでもある。

ここでは、20年以上倉庫で眠り続けてきた里帰りスーパーカブのメンテナンスを実践。その様子をリポートしよう。40年前のモデルなのに、走行距離が500マイル=800キロと極めて少なかった。おそらく長年に渡って乗らずに、ガレージや倉庫に仕舞い込まれていた車両が里帰りしたのだろう。こういったバイクは、エンジン始動時や走行開始時に、様々な箇所へストレスを与えてしまうことが多い。特に、エンジンの主要可動部へは、潤滑性能を得るため、エンジンオイルをしっかり塗布しないといけない。

こんな作業時に使いやすく威力を発揮するのがスーパーゾイルスプレーである。金属表面のダメージを改質再生する効果を持ち、エンジンの潤滑性能を高めることで知られるのが高性能添加剤のスーパーゾイル。スパーゾイルスプレーは、高性能オイルにスーパーゾイル成分を配合し、スプレーボトルに詰めた商品。その使いやすさもあって人気商品となっている。

ホンダ横型エンジンなので、タペットキャップを取り外せば、ロッカーシャフトやタペット周辺、カム山へもオイルを吹付けられ、金属製極細ノズルに交換すれば(他社製スプレーの不要ノズルを利用)、先端を曲げることで、バルブステムシール周辺に直接スプレーすることもできた。カムスプロケットやカムチェーンへも、たっぷりスプレーすることで、始動直後に起こりがちな金属同士のカジリを防止することができる。始動前にこのような作業を行うことで、安心してエンジン始動に取り掛かることができた。

 
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