カーボン柄の違いは見た目が違うだけじゃない!

そもそもドライカーボンとウェットカーボンってなんだ?

ウェットカーボン

樹脂が含侵していないカーボンクロスやガラスマットに対して、ポリエステル樹脂等を含侵させて、自然乾燥にて硬化させる製造方法。
特殊な設備が不要なため、比較的安価に生産が可能ですが、基本的に手作業&自然乾燥なため、樹脂量や成型時の気温・湿度などに左右され、製品の重量や品質にバラツキが発生しやすくなっています。
また、見た目にも拘りたいカーボン素材の場合、カーボン繊維にヨレが発生しやすいことも難点の一つです。 残念ながらウェット製法の場合はFRPもカーボンもほとんど強度は変わりません。

ドライカーボン

エポキシ樹脂等をカーボンクロスに含浸させた、カーボンプリプレグと呼ばれる専用の材料を用いて、圧力窯にて高温・高圧・真空状態を保持しながら時間を掛けて焼き上げる製造方法。
特殊な設備が必要&工程が複雑になるためどうしても高価&納期が長くなりがちです。
圧力窯内にて真空状態を保持しながら加熱&加圧する事で高密度な状態で焼きあがるので高強度・最軽量な製品になります。
また、全て同じ材料・同じ工程で行われるため重量などのバラツキも最小限となりカーボン繊維のヨレもほとんど発生しません。

カーボン柄の違いには意味がある。

平織(ヒラオリ)カーボン

平織カーボンは縦糸と横糸が交互に編み込まれています。
縦横の繊維が均等且つしっかり組み合わさっているので、カーボンファイバーの特性である"軽量で高強度"を最大限発揮します。
見た目は確かに平凡ですが、レーシングユースなら平織カーボンがおすすめ!

綾織(アヤオリ)カーボン

綾織カーボンは縦糸と横糸が1個飛ばしに編み込まれています。
縦横の繊維が交差する点が少ないため、平織カーボンと比較すると強度は多少落ちますが、斜めの立体的な模様が特徴です。
ドレスアップ目的のパーツでは綾織カーボンが圧倒的人気を誇っています。

開繊(カイセン)カーボン

"開繊"とは文字通り"繊維を開く"こと。
ただでさえ薄いカーボンクロスですが、その撚られた1本1本の糸をさらに平らにして、より薄くしたカーボンファイバーです。
薄く出来るということは、より重ねられるということ。
薄い繊維を重ねることで重量増を起こさずに強度を上げることができます。
フォーミュラカーのシャーシにも採用される素材ですが、バイクに関してはまだドレスアップ的な使用が多い印象です。外装パーツのトップブランド『A-TECH』のみが採用しています。

カーボンケブラー

カーボン繊維にアラミド繊維(ケブラー繊維)を織り込んだカーボン。
カーボン目から見える黄色い繊維がケブラーで、防弾チョッキなど軍事利用もされる強靭な素材です。
その強靭さを生かして、クランクケース二次カバーなどプロテクターとして活用されることが多いです。(画像はバトルファクトリー製のカーボン二次カバーです。)
なおケブラーはカーボンよりもさらに軽量なため、製品重量も軽く且つ強靭にすることができますが、その分価格も高くなりがちです。

つまり、こういう事。

  • 平織カーボン
  • カーボンファイバーと言えばコレ!
    見た目は平凡ですが、カーボンの特性を最大限生かせる素材です。


  • 綾織カーボン
  • 光の反射で立体的な美しい模様が浮かび上がります。
    ドレスアップ目的におすすめ。


  • カーボンケブラー
  • 繊維自体が強靭なため、プロテクション用途におすすめ。
    黄色い見た目がアラミド繊維であることを強調しています。


  • 開繊カーボン
  • 最先端のカーボン素材。
    薄く均等に開いた繊維を採用することで、高強度且つ独特な見た目を表現します。
    今のところエーテックのみ採用しています。

一口に”カーボン”と言っても目的によって向き不向きがあります。
軽量化かドレスアップか、プロテクション用途か……。
塗装してしまうならFRPでも良いかもしれませんし、素材の柄をチラ見せするのもおしゃれですね。
用途や見せ方を考えて選んでみましょう!

 
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