ソリッドカラーならDIYタッチアップ補修でも高品位に仕上げられる!!

ペイント目視で奥行きのあるメタリックペイントやキャンディペイントではかなり難しいが、仮に、ソリッドカラーのブラックや赤や白などなら、やり方次第で高品位なDIYタッチアップ補修も可能である。ここでは、ブーツの靴底でキズ付けてしまったフレームカバーのキズを、DIYタッチアップで補修してみよう。

メタリックやキャンディは難しいが……


ホンダCT110ハンターカブの赤には様々なタイプがあるが、仮に、ドンピシャに近い赤が無くても、似た感じの赤色があれば、何とか誤魔化せると思う。タッチアップのやり方次第では、かなりイイ感じの仕上がりになるはずだ。

何より重要な作業前段取り


作業前にキズ溝やその周辺の汚れはしっかり除去しよう。取り外せる部品なら、中性洗剤を使って洗浄。キズ溝の中は綿棒を使って軽く擦り洗浄しよう。しっかり汚れを落としたら、ぬるま湯で洗剤を洗い流すのが良い。

完全乾燥したら細筆でタッチアップする。今回の赤ネタは調色にて製作したが、近似色の缶スプレーがあるのなら、キャップの裏側へよく振った缶スプレーを吹き付け、細筆を使ってその塗料をキズ溝へ差すようにタッチアップするのが良い。

慌てずに完全乾燥を待とう


使う塗料によっても乾燥硬化時間は違うが、浅いキズ溝を埋めた程度でも1時間くらいは乾燥させたいもの。失敗したと思ったら、再度、やり直せば良い。塗膜が乾燥したら、霧吹きで水を吹き付けながら耐水サンドペーパーの2000番でキズ溝患部に盛った塗膜の出っ張りを削ろう。チカラ強く擦らないのが成功へのカギである。



あまり強く擦りすぎると、患部周辺の塗膜も削って下地が出てしまうので要注意。番手が小さな耐水ペーパーを使うと深いキズができてしまうため、2000番以上の耐水ペーパーを使って、やさしく段差を無くすように作業進行しよう。

極細目コンパウンドで仕上げ磨き


様々なメーカー製コンパウンドが発売されているが、下地作り用の粗目や細目を使うと逆にキズが付いてしまうので、ここでは、極細目コンパウンドを利用した。粒度ではこれよりもさらに細かな超微粒子コンパウンドもある。ペイントのプロが好むのは、ワックス成分をまったく含んでいないコンパウンドだそう。

やわらかいネルのウエスがベスト


極細目のコンパウンドを使っても、擦り付けるウエスが汚れていたり、ゴミが付着していたり、硬くてゴワゴワだったりすると、ウエスが塗膜へキズをつけてしまう。とにかく柔らかいウエスを利用しよう。いきなりチカラを込めて磨くのではなく、やさしく磨いて様子見しながら、徐々に本格的に磨こう。

凝視しても気がつかれない仕上がりに


やわらかいウエスと極細目コンパウンドで擦り、この仕上がりになった。筆入れした塗料がキズの段差とツライチになる程度まで耐水ペーパーで磨き、コンパウンドで仕上げたことで、段差も付かずに美しく仕上げられた。今回のような作業なら、ワックス成分が含有したコンパウンドで磨き仕上げをしても良いだろう。


POINT
  • ポイント1・ タッチアップ前には患部を徹底洗浄および脱脂する
  • ポイント2・ 缶スプレーの近似色を利用する際には、キャップの裏側へ吹き付け、細筆でタッチアップする
  • ポイント3・耐水ペーパーで研磨する際には段差のならしを行い、キズ溝周辺はなるべくペーパー磨きしない
  • ポイント4・コンパウンドは極細目以上を利用し、ネル布地のような柔らかいウエスを必ず利用しよう

外装パーツのペイント補修と言っても、カウルまるまるとか、タンクまるまるペイントと言ったリスクの大きな作業ではなく、仮に、タッチアップならDIYでもチャレンジしてみたいと思うことがある。メタリック塗装や透け通るようなキャンディペイントではなく、いわゆる黒や赤やオレンジや黄や白などのソリッドカラーは、比較的タッチアップはやりやすい。

プロレベルの仕上がりを目指すのなら、ペイントネタの色合せ=調色は必須だろう。例えば、同じように見える「白」でも、やや黄ばんでいたり、青みがかっているケースは少なくない。ソリッドの赤にしたって、例えばホンダのバイクだけでも「イタリアンレッド」や「モンツァレッド」や「ファイティングレッド」や「タヒチアンレッド」などなど、これら以外にも、さらに複数の「◎▲□◆レッド」といったカラー呼称が存在する。他メーカー製モデルのソリッドレッドを含めたら、その数は膨大になるだろう。

「これならかなりいい感じ!!近似色を見つけた」といった時には、より一層目的色に近づけるための調色にチャレンジしてみるのも楽しい。僅か1滴のブルーを混ぜたらまるで違う赤になることがあるし、黄色を1滴入れたら朱色寄りにもなる。過去に美術の授業で「色の3原色」というのを学んだ記憶があるが、まさに調色の原点はそこから始まる。決して簡単ではないことを承知しているが、そんな色作りに興味を持ったことがきっかけで、気がつけばプロペインターに……といったお話しも珍しくない。

ここでは、調色以上に注目したいのが、その作業手順である。バイクを跨ごうとしてブーツの靴底でキズ付けてしまうことはあるが、仮に、赤や黄や白や黒のソリッドカラーなら、タッチアップで誤魔化しやすい。どのような結果になるのかは、すべてやり方次第だが、慌てずゆっくり、キズ以外の部分に追加ダメージを与えなければ(耐水ペーパーで削り過ぎたとか……)、それなりの仕上がりに必ず満足できるはずだ。

 
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