「バッテリー」ケアに必要不可欠なレギュレーター。追加装備で安心!!

バイク用のバッテリーと言えば「12ボルト仕様」が当たり前の昨今だが、その歴史を振り返ると、意外と最近まで6ボルトは使われていた。原付クラスのバイクが6ボルトから12ボルトへ移行したのが80年代中頃のこと。ちなみにハーレーもBMWも、60年代以前の旧車時代は、6ボルト仕様の大型バッテリーを搭載していた。ここでは、国産原付旧車の6ボルトモデルに「レギュレーター・レクチファイア」を取り付けることで、6ボルトバッテリーの管理をより良くしてみた。

テスターは電気メンテの必需品



バッテリーコンディションが良く、電気系が正常に機能していても、6ボルトモデルの場合は、定期的なバッテリー点検が必要不可欠だ。具体的には、バッテリー液量がロアレベル以下になっていたり、アッパーレベルを超えて注入されていないか?などを点検したい。正常機能中なら、エンジン始動後のアイドリング状態で、バッテリーの端子電圧はおおよそ6.2~6.4ボルトあたりを示す。エンジン回転をしっかり高めても、レギュレーター・レクチファイアの組み込み後は、最高電圧で7.8ボルト以上にならなかった。これならバッテリー液が沸騰することも無いはずだ。測定利用したテスターは、決して高価なものではなく、一般的なカードテスターを利用した。

バッテリーの端子リード電圧で測定


電圧制御のレギュレーターを装備したモデルの場合は、エンジン回転を高めても概ね7.2ボルト前後で充電管理される。それ以上はレギュレーター機能で制御されて、過大な電圧を発生させないのだ。このダックスで確認すると、概ね6~8000rpm前後のフィーリングで、何と9ボルト!!を超えてしまった。バッテリーは1セルあたり約2ボルト。6ボルトバッテリーには3個の注水キャップがある。12ボルトバッテリーならキャップ数は6個になる。つまり1セルあたり2ボルトだから、このような注水キャップ数になるのだ。この9ボルト充電は明らかに過電圧であり、そのまま走り続けると、バッテリー液が沸騰状態になり、気がついたときには空っぽ。バッテリー液が蒸発し減ってしまうことになる。

この年代のホンダ4ミニは整流器のみ装備


6ボルト車でも12ボルト車でも、70年代後半以降の国産バイクは「交流発電機」を装備している。バッテリーは直流なので、交流発電で立ち上がった電流は整流器を通過することで直流化され、バッテリーへ充電される。このダックスの場合も、ダイオードを通過することで交流から直流へ整流されている。ダイオードが普及する以前の60年代は、半導体機能を持つセレン整流器が多かったが、走行振動過多や露天放置に弱く、セレン整流器がバンクするとバッテリーは充電しなくなってしまう。
※編集部注:上記画像がセレン整流器

レギュレーター・レクチファイアの追加


ホンダ4ミニのスペシャルパーツ・ディストリビューターで知られるミニモトでは、6ボルト車用のレギュレーター・レクチファイアを汎用部品として販売している。この部品を組み込み電圧制御することで、バッテリー液の干上がりを防止でき、バッテリーライフを長寿化することができる。

ヘッドライトや夜間テールは交流制御

6ボルト車の多くが、ヘッドライトや夜間のテールランプなどの電源には交流電流をそのまま利用し、ウインカーやホーンなどの電源には、バッテリーからの直流電流を利用している。ここでは、直流制御の黄色線にレギュレーター・レクチファイアの黄色線を割り込ませ、本来なら純正整流器を通過する回路のイン側に白、整流後のアウトプットに赤を接続し充電回路としている。交流制御、直流制御ともにレギュレーターを介すことで、必要以上の高電圧を抑制する回路としている。



ホンダ純正部品の場合は、オレンジ色もしくは緑色に塗られた冷却フィン付きの部品にダイオードもしくはセレンが組み込まれた整流器となっている。ここでは、レギュレーター・レクチファイアの一体部品を取り付けるので、不要になったオレンジ色の整流器は取り外して配線を接続している。


POINT
  • ポイント1: 6ボルト仕様車は、バッテリー液の不足には特に要注意。液量不足でバッテリーライフは著しく低下してしまう
  • ポイント2:12ボルト化する前に、レギュレーター機能の追加で電圧制御することで、6ボルト仕様の電気系でも想像以上に安定する

気がついたときにはバッテリーコンディションが低下して、エンジン始動できないとか「ヘッドライトが行灯のように……」といったお話しはよく聞くものだ。通称フラマグ点火=フライホイールマグネトー点火なら、バッテリーに関係なくメインキーをオンにしてキックを踏み込めば、エンジンはスムーズに始動できるはずだ。

ところが、エンジンは絶好調なのに、気持ち良く走っていてヘッドライトを点灯したら、驚くほど明るくなった次の瞬間には、球切れで真っ暗闇に……。そんな経験をしたことがあるライダーは数多いはず。また、連続走行中にウインカーを出したら、いつも以上に点滅がハイフラッシャーになったとたんに球切れが……、といった経験をしたことがあるライダーも数多いはず。この球切れの原因が何なのか?それは、バッテリーコンディションに原因があることが多いことを知っておきたい。

本来なら、充電のために立ち上がった電流は、レギュレーター・レクチファイアを通過して、交流から直流に整流された後に、電圧制御されつつバッテリーへ充電される仕組みとなっている。ところが、旧式6ボルトエンジンの場合は、本来なら「治水ダム」のような役割を果たすはずのバッテリーが、蓄電できずに電気をバッテリーの先へ流してしまう。そのため、大電流かつ高電圧を受けた各種バルブが、次から次へと切れてしまう(フィラメントが焼き切れてしまう)症状が連続的に起こるのだ。

そんなトラブルをできる限り減らすために有効なのがレギュレーターだ。旧式6ボルト制御のモデルでも、6ボルト用レギュレーター・レクチファイアを追加装着することで、整流機能だけではなく電圧制御も同時に行うことができる。そうすることで、充電電圧が高くなり過ぎず、安定状況を保つことができるようになるのだ。

ここでは、旧6ボルトエンジンのダックスに6ボルト用のレギュレーター・レクチファイアを追加装備している。好調に走るものの、エンジン回転を高めると充電電圧が9ボルトを超えてしまうダックス。このままでは、過電圧でバッテリー液は沸騰。結果的には干上がらせてしまう可能性が大きい。常にバッテリー液面を点検し、必要に応じてバッテリー補充液を注水すれば、そうは簡単にバッテリーコンディションが低下することもない。

しかし、そんなコマメなメンテナンスはなかなかできるものではないので、今回は、オーバーチャージを減らすために6ボルト仕様のレギュレーター・レクチファイアを追加装備することにした。同じようなトラブルで困っている方は、是非、参考にしてほしい。

 
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