こんな工具「あったら便利!!」上手に使ってバイクを美しく輝かせよう

バイクのコンディションを保つために必要不可欠なのが各種工具類だ。日常整備に使うことが多いハンドツール類は、比較的多くのサンデーメカニックが所有している。しかし、その日常メンテや点検のレベルから、一歩踏み込んだ世界に脚を踏み入ると、「えっ?こんな工具あったの?便利!!」なんて思いがフツフツと沸き上がってくる。そのような商品を見つけると、とにかく嬉しくなってしまうものだ。

バイクいじり好きの多くは、バイク「磨き好き」であることも多い。前後スポークホイールを磨くときには、ウエスを短冊のように切って「靴磨き」の如く、スポーク一本一本、リムの隙間もしっかり磨き込んでいるファンが多い。そして、リアショックスプリングの内側や、ダンパーボディにサビや汚れがあることに気がつき、何とか磨き上げたい!!と考えたことがあるサンデーメカニックも数多いはずだ。例えば、そんなリアショックを簡単に分解して「磨いてみたい!!」なんて思いませんか?

リアショックをDIY分解したい!!

「リアショックを分解する」なんてお話しを聞くと、その先には、セッティング変更やら、オーバーホールやら、そんな作業を想像してしまうユーザーが多いと思う。そんな重いお話しではなく、純粋に「分解できる範囲で分解」して、各部品の汚れを落として磨き込み、美しくしてから組み立て直したい!!といったユーザーが実は数多いのだ。そんな「磨き派」サンデーメカニックにとって、この「UNITスプリングコンプレッサーEX」の使い勝手と汎用性の高さは素晴らしい!!


メーカー純正指定の特殊工具の中には、ツインショック用、シングルショック用と、リアショックを分解する工具は確かにある。それらの工具は金属部品の組み合わせで、いまひとつ使い勝手が良くない印象もあり、お値段も一般的とは決して言えなかった。このUNITブランドのリアショック分解用ツールは、ペイントされたリアショックスプリングにキズを付けることなく分解できるのが大きな特徴。スプリングを縮める部分にナイロンベルトを使っているため作業性はすこぶる良好だ。ここでは、ツインショックを分解し、各部品単位で汚れを落とし、磨き込んだ後に組み立て復元したが、モノショックでも分解作業できるオールマイティさも魅力的な特殊工具である。


スプリング張力で固定されるリテーナー

リアサスペンションユニットを分解する際には、スプリングを縮めてリテーナーと呼ばれるタガのような固定部品を取り外す作業を行う。バネを縮めない限り、このリテーナーは抜き取ることができない。または、車体に固定するアイエンドと呼ばれる部品がロックナットで固定されているタイプもあるので、そんな際にはスプリングを縮めてアイエンドをモンキーレンチで回り止めしつつ、ロックナットを緩めることでアイエンドを取り外すことができる。スプリングに巻く(引っ掛ける)ベルトは、スプリングピッチが広く通しやすい箇所でベルト通してから、テンションを掛けたい場所まで移動し、工具本体に固定する。アジャストボルトを締め上げてスプリングを縮めることで、画像のようにリテーナーを抜取ることができる。この作業時には、指先で直接作業するのではなく、ラジオペンチや先細プライヤーを使ってリテーナーを抜取ろう。指先をスプリングに挟まれては大変だ。

取付け難なスタンドスプリングにはこれ!!

サイドスタンドやメインスタンドのスプリングを引っ掛けるために利用するのがスプリングフックと呼ばれるツールだ。この商品はDRCブランド。マフラーサイレンサーやチャンバー口金の固定にはもう少し小さな商品もあるが、メインやサイドスタンド系の強力なスプリングには、ガッチリした頑丈な商品がお勧めだ。


スプリングにフック先端を引っ掛けて、スプリングの延長上に引っ張りスプリングを伸ばして引っ掛けている。レイアウトの関係で、真っ直ぐ引っ張ることができないこともあるが、そんなときにはスタンドやフレーム側の引っ掛け部分に工具のフックを引っ掛け、工具の軸部分にスプリングを引っ掛け、テコの原理でスプリングを伸ばしつつ滑らせるように引っ掛けるワザもある。ベテランメカニックほど様々な取り付け応用を知っているものだ。

気がついたときの注油こそが素晴らしい!!

サイドスタンドやメインスタンドを出したり格納したりする際に、何だかスタンドの出が悪いとか、戻りが悪い、なんてことに気がつく機会は多い。また、クラッチレバーを握ったときに、ギギーッと音が聞えるなど、作動部各所の動きが良くないことに気がつく場面もある。そんなときによく使うのが、缶スプレー式の潤滑ケミカルだろう。スプレー式はサラサラ粘度なものが多く、即効性はあるが、いまひとつ長持ちしない。また、時にはもっと粘度の高いオイルを塗布したいこともあるはずだ。そんなときにお勧めなのがUNITのスティールオイラーである。オイル交換時に、オイル缶や容器に滴る、僅かに余った程度のオイルでも、それを集めてポンプ容器に入れることで、様々なオイルを使い分けることができる。購入時は1個だけではなく、3個くらいは欲しいもの。単品価格も驚くほどリーズナブルなので、オイルの種類で使い分けよう。


サイドスタンドの出が悪いとか、戻りが悪いといった場面は、過去に何度も経験したことがあるライダーも多いはず。本来なら、ピボットボルトを外して部品をバラバラにしてから各部を洗浄し、組み立て時に各摺動部やボルトピボットにグリスを塗布するのが最善の対処法である。しかし、そんな余裕がないときには、外側からオイル注油するのが手っ取り早い。動きが渋い部分へポンプノズルを押し付け、レバーを引いてオイルを塗布すれば良いのだ。適量のオイルを塗布後(多過ぎず少な過ぎず)、スタンドを繰り返し作動させて、動きの変化を確認することも大切だ。

POINT
  • ポイント1・エンジンの分解組み立て用だけではなく、様々な部位用に様々な特殊工具(専用工具)があることを知ろう。
  • ポイント2・様々な特殊工具を所有していると、メンテナンスや分解が楽になり「磨き作業」にも利用することができる。
  • ポイント3・自分にとって使いやすい特殊工具は「自作すること」もできる。工具が増えることでメンテナンスをより楽しめるようになる。

「特殊工具」とか「専用工具」という言葉を聴くと、普段はなかなか触れる機会が無く、バラす機会もほぼ無い部分、例えば、エンジン内部部品の分解作業を思い浮かべてしまうサンデーメカニックが多いと思う。確かにその通りで、普段使う機会がほとんど無いのが特殊工具かも知れない。ところが、そんな特殊工具の中にも、特定の箇所だけにしか使うことができない専用工具がある一方で、思いの外、幅広く使うことができる工具もあったりする。そんな特殊工具は、なかなか利用する機会が少ない。だから、所有しない、所有する必要がない、などと考えているユーザーが多いものだ。

しかし、その使い方を知ることで、これなら「所有したい!!」なんて特殊工具も中にはあったりするものだ。ここに紹介する特殊工具「スプリングコンプレッサー」や「スプリングフック」もそんな特殊工具と言えるかも知れない。


スプリングコンプレッサーは読んで字の如く「スプリングを縮める」ための特殊工具だ。バイクの車体には、前後サスペンションがあるが、このUNIT製スプリングコンプレッサーEXは、ツインショックでもモノショックでも、リアショックユニットを分解するための特殊工具である。一般的に、リアショックを分解すると聞けば、オイル漏れ修理でオイルシールを交換したり、セッティング変更でインナーパーツをバラし、同時にオイル交換を実施する……、といった内容を思い浮かべるが、そんな作業は我々サンメカには難しく、サスペンションメンテナンスの専門業者へ依頼するのが一般的である。しかし、サスペンション本体からスプリングを取り外し、各パーツをユニット別にすることで、また違った世界が見えてくるのだ。

例えば、ダンパー本体が単品になれば、ダンパー本来の減衰機能がどんなコンディションなのか?状況判断することができる。それと同時に、普段はクリーニングしにくいダンパー本体やスプリング裏側の汚れを落とし、磨き込むこともできるようになる。モノショックのスーパースポーツモデルからツインショックの旧車まで、バイク磨きが大好きなファンにとっては、実にありがたい特殊工具でもあるのだ。


カスタムマフラーやスペシャルマフラーを選ぶときに、エキパイフランジをフローティングマウントするタイプとか、サイレンサーの取り付けをフローティングマウントで引っ張るタイプなど、そのような商品に出逢ったユーザーは多いと思う。そんなフローティングマウント時に大切な役割を担うのがスプリングだ。走行振動やエンジン振動をフローティングマウント部分で逃がし、マフラーステーへのクラック(亀裂)や、ボルトナットの緩み止めを目的に、フローティングマウントを採用しているスペシャル品は数多い。

そんなマフラースプリングを始め、各種スプリングを引っ掛けるときにあると便利なのがスプリングフックである。スプリングを取り付けるときにプライヤーで引っ張り、スプリングを弾いてしまい、大切な部品にキズを付けてしまった……といった経験を持つサンデーメカニックもいるはずだ。単純なようで厄介なスプリングの取り付けを、確実かつ素早くできるのがスプリングフックである。


オイルボトルや容器には、エンジンオイルや添加剤が少なからず残ってしまうものだ。そんな僅かに残ったオイルを、無駄なく使いたいのもサンデーメカニックだろう。例えば、エンジンオイルに少量のモリブデングリスを溶いて利用すれば、金属摺動部の組み付け時に便利な「組み立てオイル」を自前することもできる。特殊工具ではないが、そんなときにあると便利なのがUNITスチールオイラーである。様々な用途のオイルをそれぞれのオイラーに入れて使い分けているベテランメカニックもいるが、先長の金属ノズル付きポンプは使いやすいと好評だ。2リットルのペットボトルを寝かせて穴加工を施し、そこへ残油の入ったボトルを逆さまに差し込むことで、最後の一滴までオイル容器からエンジンオイルを抜き取ることができる。ペットボトルに溜まったオイルは、キャップからオイラーへ移し入れればOKだ。是非、試してみて欲しい。

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