BMW Motorrad World Endurance Teamは、タイトル最終決定戦となったボルドール24時間レースの予選1回目で最速タイムを記録し、FIM世界耐久選手権最終戦の優勝最有力候補チームとなった。
ライダーのイルヤ・ミハルチク選手とマーカス・ライターバーガー選手が1分52秒049の非公式ベストタイムをマークし、YAMALUBE YART Yamaha EWC Official Teamを下し、Yoshimura SERT Motulを3位に追いやった。暫定順位では、Tati Team Beringer Racingが4番手、Kawaski Webike Trickstarが5番手となった。
ダンロップがタイヤを単独供給するスーパーストッククラスのFIM耐久ワールドカップでは、BMWマシンを駆るTeam Étoileがペースを上げ、TRT27 AZ MotoとEWCに新規参入したHungarian Endurance Racing Team by Moto-Jungleがそれに続いた。
予選1回目は、4つのライダーグループ(ブルー、イエロー、レッド、グリーン)に色分けされ、各グループは5.771kmのポール・リカール・サーキットで20分間の走行を行った。しかし、最終的な予選順位は各チームの最速ライダー2名の平均タイムによって決定されるため、ボルドール24時間レース第87回大会の最終グリッドが明らかになるのは、明日(金曜日)の午前中に行われる予選2回目以降となる。
予選1回目の展開
イルヤ・ミハルチク選手は、練習走行に引き続き、ブルーライダーグループで上位をキープ。彼は、1分51秒810でトップに立ち、Yamalube YART Yamaha EWC Official Teamのニッコロ・カネパ選手を1.190秒差で破った。ボルドール24時間レース2023年大会の優勝チーム、Yoshimura SERT Motulのグレッグ・ブラック選手が3位を獲得した。また、Tati Team Beringer Racingのコレンティン・ペロラリ選手も7番手から4番手に浮上し、Honda Viltaïs Racingのフロリアン・アルトがトップ5入りを果たした。一方、Kawasaki Webike Trickstarのクリスチャン・ガマリノ選手が6位、KM99のフロリアン・マリノ選手が7位、F.C.C. TSR Honda Franceのジョシュ・フック選手が8位となった。今週末にボルドールデビューを飾るTeam Étoileの渡辺 一樹選手は、ダンロップタイヤ装着のBMWスーパーストックマシンを駆り、総合9位に入った。TRT27のトム・ワード選手、ロリス・クレッソン選手(BMRT3D maxxess Nevers)、Tecmas MRP BMW Racing Teamのケニー・フォレイが続いた。
イエロー・ライダー・セッションでは、BMW Motorrad World Endurance Teamが再び力強いパフォーマンスを見せ、マーカス・ライターバーガー選手が1分52秒288のベストタイムをマーク。Yamalube YART Yamaha EWC Official Teamのマービン・フリッツ選手が1.424秒差の2番手、Tati Team Beringer Racingのヒューゴ・クレア選手が3番手となった。ロマン・ラモス選手(Kawasaki Webike Trickstar)は4番手、エティエンヌ・マッソン選手(Yoshimura SERT Motul)は、Honda Viltaïs Racingのスティーブン・オデンダール選手に1秒差をつけ、5番手となった。ランディ・ド・プニエ選手(KM99)とマイク・ディ・メリオ選手(F.C.C. TSR Honda France)がそれぞれ7番手と8番手に着け、Hungarian Endurance Racing Teamのマーテ・サマド選手が、Team Étoileの亀井 雄大選手を抑え、ダンロップがタイヤを単独供給するスーパーストッククラスのベストタイムを記録した。Maco Racing Teamのクリストファー・バーグマン選手が次に続き、National Motos Honda FMAのバレンティン・スエット選手が続いた。Uniserv Moto82の新人ライダー、エイドリアン・ラピーヌ選手は、ターン5で転倒したが、そのまま走行を続行。
レッドライダーグループでは、カレル・ハニカ選手(Yamalube YART Yamaha EWC Official Team)が1分54秒321を記録し、BMW Motorrad World Endurance Teamの最速タイム独占を阻止。ダンロップタイヤを装備したスーパーストッククラスのChromeburner-RAC 41 Hondaのライダー、マルタン・ルノーダン選手が2番目に速いタイムを記録し、周囲を驚かせていた。そして、F.C.C. TSR Honda Franceのアラン・テッカー選手が3番手、Honda Viltaïs Racingのレアンドロ・メルカド選手、BMWの新加入ライダーであるハンネス・スーマー選手が続いた。KM99のジェレミー・ガルノニ選手は6番手、スーパーストックBMWを駆るHungarian Endurance Racing Teamのソーマ・グルベ選手は7番手、Tati Team Beringer Racingのランディ・クルメナッハ選手は8番手だった。最近フィンランド・スーパーバイク・チャンピオンに輝き、TRT27 AZ Motoに復帰したエメリ・ラハティ選手は、9番手となり、スーパーストッククラスのタイトルを狙うNational Motos Honda FMAのギョーム・レイモンド選手がトップ10入りを果たした。セッション序盤、Team ÉtoileのスーパーストックBMWを駆る大久保 光選手は、ターン13でストップ。セッション終了間際でも転倒を喫し、Team VIP Moto / Dynoperfのフロリアン・レオー選手も転倒したため、セッションは赤旗中断となった。
グリーンライダーのセッションは、フォーミュラEWCチームのリザーブライダーに5.771kmのポール・リカール・サーキットを走る機会を与え、スーパーストッククラスの4番手ライダーには更なる好タイムを収めるチャンスを与えた。フォーミュラEWCクラスのリザーブライダーにとって、20分間のセッションはレース・セットアップを行う機会でもあった。Yamalube YART Yamaha EWC Official Teamのロビン・ムルハウザー選手が1分54秒890でトップタイムを記録し、ダンロップタイヤ装着のスーパーストックマシンを駆るHungarian Endurance Racing Teamのピーター・セベスティン選手が2番手につけた。3番手にはジェームス・ウェストモアランド選手(Honda Viltaïs Racing)、4番手にはBMRT3D maxxess Neversのケビン・デニス選手が続いた。Kawasaki Webike Trickstarのアンソニー・ロワゾー選手は5番手で、スーパーストッククラスのTeam 18 Sapeurs Pompiers CMS Motostoreは、EWC2014年チャンピオンであるマチュー・ギネス選手が6番手を獲得した。BMW Motorrad World Endurance Teamの新リザーブライダー、ヤン・オーレ・イェーニッヒ選手は7番手、Chromeburner-RAC 41-Hondaの新ライダー、ディエゴ・ポンセ選手は8番手、Pitlane Endurance - JP3のトワン・スミッツ選手は9番手だった。一方、Junior Team Le Mans Sud Suzukiのディラン・ミル選手は10番手に入り、F.C.C. TSR Honda Franceのリザーブライダーとして初参戦したケビン・マンフレディ選手を1つ上回った。また、Yoshimura SERT Motulの渥美 心選手は12番手だった。
EWCのスター選手たちは、20:40(中央ヨーロッパ時間、以下CET)からナイトプラクティスでコースに戻る。予選2回目は明日(金曜日)11:00(CET)に開始され、ボルドール24時間レース第87回大会のグリッドが決定する。予選1回目の結果はこちら。
情報提供元 [ FIM EWC ]