"コカ·コーラ" 鈴鹿8時間耐久ロードレース第45回大会で、Yoshimura SERT Motulの渥美 心選手が終盤で素晴らしい追い上げを見せ、表彰台を獲得した。このことが今後のタイトル争いに大きな影響を与えるかも知れない。
スズキチームのレースラインナップにリザーブライダーから昇格した日本人ライダーの渥美選手は、Yoshimura SERT MotulがドDucati Team Kagayamaを破り、鈴鹿で3位を獲得することに大きく貢献した。この結果によりYoshimura SERT Motulは、EWC総合優勝争いの土俵にしっかりと残ることができた。
Yoshimura SERT Motulは、来月のボルドール24時間レースを残す現時点での暫定ランキングで、2023年タイトル獲得チームであるYamalube YART Yamaha EWC Official Teamに6ポイントという僅差で後を追いかけている。
これは、渥美選手が最終スティントでDucati Team Kagayamaから3位を奪還し、終盤に次々と速いラップタイムを刻み、ライバルチームを抑え込むという素晴らしい最終スティントを披露したことによるものだった。
渥美選手は、次のように語っている。「2023年のボルドール以来、24時間レースでのリザーブライダーを務めて、また日本で開発ライダーとしてYoshimura SERT Motulで多くのことを学んできたんだ。今回、チャンピオンシップ争いにおいてとても重要なレースにライダーとして選ばれて、本当にうれしかったんだ。大好きな鈴鹿サーキットで表彰台でフィニッシュできたし、チャンピオンシップでのポイントもまだ僅差だからね。」
負傷で鈴鹿を欠場したグレッグ・ブラック選手とTeam Suzuki CN ChallengeのライダーとしてEWC日本ラウンドに参戦したエティエンヌ・マッソン選手が、ボルドール24時間レースではYoshimura SERT Motulのラインナップに復帰する予定だ。そのため、渥美選手は、フランスで開催される最終戦では、リザーブライダーの役割に戻ると予想されている。
渥美選手は、こう続けた。「ダンは今シーズン開幕以来のチームメイトだし、安定した走りや素晴らしいペースを持っているから、とても頼りになったよ。彼からも、グレッグやエティエンヌからも多くのことを学んだんだ。最終戦には二人が復帰する予定だから、その時は自分が彼らの力になれる様に引き続き頑張るよ。」
Yoshimura SERT Motulの加藤 陽平チームディレクターは、渥美選手の貢献をこう称えた。「鈴鹿8耐での3位フィニッシュという結果にとても満足しているよ。チームとしての喜びはもちろんあるんだけど、鈴鹿での表彰台は、第1回大会から参戦をしているヨシムラにとって特別なものなんだ。特に今年はヨシムラブランドが生まれて70周年だからね。この会社創立70周年という節目の年に、長きにわたって共に戦ってきたスズキの皆さんや、いつも応援してくれているスポンサーや関係各社、そして何よりもファンのみんなと喜びを分かち合えたことは本当に良い思い出になると思っているよ。レースにおいては、とにかくライダーたちが本当に頑張ってくれたよね。一番印象的だったのは、心の最後のスティントで、本当に気迫を感じたよ。アルベルト(・アリナス)は、決勝前の走行時間が僅かしかなくて経験がない中で、見事な走りをみせてくれた。ダン(・リンフット)も、今シーズン初めから共に戦っているんだけど、グレッグやエティエンヌがいない中、良いリーダーとしてとても頑張ってくれたね。今年も猛暑の中のレースだったから、ライダーの身体的負担も大きかったと思うけど、こんな素晴らしい結果を獲得できたことに心から感謝したいね。」
Yoshimura SERT Motulのダミアン・ソルニエ チームマネージャーは、こう語った。「チャンピオンシップの首位は失ったけど、トップとの差はまだ6ポイントだからね。今から最終戦のボルドール決勝に照準を合わせて、Yoshimura SERT Motulとスズキに再び栄冠をもたらす様に準備を進めていくよ。」
タイトル最終決戦となるボルドール24時間レースは、9月12~15日に南フランスのポール・リカール・サーキットで開催される。
情報提供元 [ FIM EWC ]