元FIM世界耐久選手権のタイトル獲得者、ザビエル・シメオン氏が、EWCのピットレーンレポーターとして、"コカ·コーラ" 鈴鹿8時間耐久ロードレース第45回大会のX-pertガイドを務める。彼のコメントは以下の通り。
とにかく暑い:暑さ対策は本当に難しいから、ライダーにとっては、本当に厳しいレースなんだ。しかも、エンジンがかかったバイクに乗っているわけだから、本当に暑くて、意識も朦朧としてくる。レースでは多分、この暑さ対策がポイントになるだろう。それとライダーがフルスティントでどのようなパフォーマンスを見せるかもポイントになると思うよ。気温が高いと苦戦するライダーもいるから、それをあまり苦にしないライダーが大きなアドバンテージを持つことになるんだ。
マレーシアの思い出:2019年に一度、鈴鹿でレースをしたけど、
とても暑かったのを覚えているよ。けれど、グランプリレースでの経験から、マレーシアも似たようなコンディションだと知っていたんだ。ただ、鈴鹿では最低3回はスティントを繰り返さなければならないから本当に大変なんだ。以前鈴鹿に行ったときから、このコースが素晴らしいということはわかっていたし、プライベートマシンの中で最速のラップタイムを出すことができた。その時の自分のパフォーマンスには本当に満足しているし、このコースは、走っていて素晴らしかったという記憶という記憶しかない。日本のファンは、ヨーロッパとは別もので、まずとてもハッピーだし、ホンダ、スズキ、カワサキ、ヤマハといった中からひとつのブランドを応援していることが分かった。彼らはとても教養があって、どのライダーも情熱的な日本人に応援されるのが好きなんだ。
水浴:生き残るためにしなければならないことが2つあるけど、その1つがキャメルバック。多くのライダーが使っているんだよ。これはとても大切なことで、汗をたくさんかくから、しっかり水分補給しなければならないんだ。そして、もう1つが水浴び。鈴鹿では多くのチームが小さなプールに冷たい水を張っていて、スティントが終わるとすぐにそこに飛び込んで、体温を下げるんだ。さっきも言ったように、気温とマシンの熱でライダーの体はとても熱くなっているんだよ。スティント後の回復を助けるには、冷たい水に直接飛び込むことが重要なんだ。
不足の事態に備える:このサーキットを走るのは、本当に素晴らしい。バイクでは、右左と方向転換が多いし、上り坂、下り坂、ハードブレーキ、トンネルのあるコーナー越えとか、信じられないほどのたくさんの技術が必要なんだ。スパと並んで世界で最も美しいコースのひとつだから、すべてのライダーが楽しめると思う。でも休んでいる暇はないし、だからこそここは、ライダーにとってとても難しく感じるサーキットなんだ。少し息がつけるような直線を考えている暇はないんだよ。特にコース序盤の方向転換は、かなり厳しい。長いスティントでは、長い時間をギリギリの中で過ごすことになるから、精神的にも厳しいんだ。
ドゥカティを侮るな:素晴らしいバトルで面白いレースになると思うよ。ヤマハはとても速いし、ホンダもヨハン・ザルコ選手の加入でとても速くなった。スズキはグレッグ・ブラック選手を失ったけど、渥美 心選手とダン・リンフット選手がいる。彼はサプライズを起こせると思うので、いいバトルになると思うよ。でも、ドゥカティがもっとも大きなサプライズになるんではないかな。本当に強力なマシンと優秀なライダーを持っているから、初優勝を狙ってくると思うよ。
情報提供元 [ FIM EWC ]