6月7~8日に開催されるスパ8時間EWCレースで、37チームがその栄光を目指して熱い戦いを見せる。FIM世界耐久選手権2024年シーズン第2戦を前に、EWCライダーたちは、こう語っている。

グレッグ・ブラック選手(フランス)、Yoshimura SERT Motul:「今年のスパは、8時間レースだからね。2~3スティント『しか』走らないって分かっているから、自分の体や精神力、マシンをさらに追い込むことができる。 僕たちは、基本的に燃料補給のためにスティントを行うんだけど、ルマンでは1時間近く走れるのに対して、スパはストレートが長い分、50分程度と短いんだ。このコースは熟知しているよ。スパは世界で最も素晴らしいサーキットのひとつだと思っているよ。古いタイプのサーキットで、田園風景が広がり、起伏があり、有名なラディオンのようなブラインドで本当に速いコーナーもある。あのコーナーをスピードをだして通過するのはいつも圧巻的なんだ。遅いライダーと速いライダーの違いが分かるコーナーなんだよ。」

ニッコロ・カネパ選手(イタリア)、Yamalube YART Yamaha EWC Official Team:「昨年のスパでの優勝は、YARTでの最高の思い出のひとつだよ。特にスパのような神話的なコースで、久しぶりに24時間レースで優勝できたことは本当に素晴らしいことだった。僕らのマシンはとても安定していたし、特にインフィールドではとても乗りやすかったんだ。バイクが安定していると、どこでブレーキを掛ければいいのか、どこでスロットルを開ければいいのかがよくわかるからね。同じラインで走ることができれば、安定して速く走ることができるんだよ。」

ロリス・クレッソン選手(ベルギー、写真下)、BMRT3D maxxess Nevers:「もちろん、僕たちはどのレースでも最高の結果を出したいと思っているけど、それがホームレースで、しかもみんながそこにいるとなると、みんなに誇りを持ってもらいたいし、僕自身もそれを望んでいるから、それがさらにモチベーションを上げてくれるんだ。以前、スーパーストッククラスに参戦していたときは、レースに勝つという大きな野心があったけど、残念ながらそれは果たせなかった。フォーミュラEWCクラスでは、僕たちはさらなる強豪たちと戦わなければならないんだけど、もし表彰台に上がれれば、僕たちよりも速いチームは、2チームか1チームしかないということになるよね。」

ジェレミー・ガルノニ選手(フランス、写真下)、KM99:「8時間レースには、また別の哲学があるんだ。ファクトリーチームを相手にするのは難しいかもしれないけど、鈴鹿のように、より集中力が必要だから、逆にミスが増えることもあるんだ。もちろん、1シーズンに3回の24時間レースを戦うことはライダーにとって肉体的に相当きつかったけど、今回は8時間だから、体力的にはそれほどでもないと思うよ。」

ランディ・クルメナッハ選手(スイス)、Tati Team Beringer Racing:「スパでレースをしたことはないけど、子供の頃、4歳くらいのときに両親と一緒に行ったことはあるんだ。そのことは覚えているけれど、それから一度も来ていないんだよね。超ハイスピードコースは、いつも僕に合っているから、そこでは速く走れると思っているよ。もちろんコースをよく分かっていないから、初日からは難しいかもしれないけど、僕は、とにかく新しいチャレンジが好きなんだ。ホンダマシンは、高速コーナーでの速さを持っているから、少しは楽になると思っているけどね。でも、僕は、もっとこの新しいコースを学ばないといけない。僕は何年も、オンボードビデオを見たり、コースを歩いたりして、コーナーのひとつひとつを記憶しているから、このサーキットのことはすでにかなりのことを把握していると思っているよ。」

クリス・リーシュ選手(ルクセンブルク)、Chromeburner-RAC41-Honda:「ここは僕のお気に入りのサーキットだから、僕の意見は、ちょっと偏っているかもしれないよ。あと、僕の家から一番近いサーキッ高速パート、低速パート、ブラインドコーナーなど、コースにはさまざまな要素があって僕たちは皆、このコースに戻ることをとても楽しんでいると思っているかもしれないけど、実際にはここはとても体力的に厳しいコースで、速いラップタイムを出すためにはかなりプッシュしなければならないから、精神的にもとても厳しいんだ。マシンの挙動が激しくて、特にスーパーストックではリヤが常にスライドしている状態だから、ルマンとかよりもかなりプッシュしなければならないんだ。いいラップタイムを出すために毎周プッシュしなければならないし、高速コーナーでは臨機応変な対応も必要だしね。精度が少し落ちるかもしれないけど、勇気をもってプッシュする大きな心が必要なんだ。」

マーカス・ライターバーガー選手 (ドイツ、写真下)、BMW Motorrad World Endurance Team:“スパに来る時、いつも特別な雰囲気を感じているよ。ターマックはとてもいいし、グリップが高くて本当に気に入っているんだ。チーム・マネージャーのヴェルナー(・デーメン監督、ベルギー)は、かつてのコースレコード・ホルダーだし、スパは僕らにとって縁起のいい場所なんだ。」

トム・ワード選手(イギリス)、TRT27 AZ Moto:「リスペクトしなければならないサーキットだけど、昨年は、スズキのノーマルマシンで過去最速ラップを記録することができたし、予選もとてもうまくいったから、僕は、かなり大きな期待をしているんだ。僕たちのライダーラインアップなら、あそこでは本当に強いと思うんだ。僕らのライダー・ラインナップなら本当に強いだろう。今のところ、TRT27 AZ Motoには僕とトム・オリバー、アレックス・オルセンの3人が参加することになっているけど、アレックスは、手首を骨折してしまって、もし手首に負担がかかるようなら、僕とトムだけでレースを戦うことになるね。体力的にハードになるのは分かっているけど、もっといいレースができるような気がしている。待ちきれないよ。」

情報提供元 [ FIM EWC ]

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