Viltais Racing Igolは、2022年9月18日にポール・リカール・サーキットで開催されたボルドール24時間レース第100回記念大会で、24時間という過酷で激闘の末に優勝し、大きな成功を収めた。
満員の観客の前で、Viltaïs Racing IgolのEWC初優勝は、劇的であると同時に予想外の出来事であったが、ヤニック・ルコット監督の舞台裏でのたゆみない努力、フロリアン・アルト選手(ドイツ), エルワン・ニゴン選手(フランス), スティーブン・オデンダール選手(南アフリカ)のトリオによる素晴らしい走り、そして控えライダーのジェームス・ウェストモアランド選手(イギリス)の貢献に対する正当な報酬といえるものだった。
Viltaïs Racing IgolのBol d'Orの勝利により、EWC2022年シーズンの4戦での優勝チームは違うチームによって占められ、今シーズンのチャンピオンシップがいかに大きく開かれていたシーズンであったかを物語っている。また、ポール・リカール・サーキットのEWC予選と決勝のラップレコードは、それぞれイルヤ・ミハルチク選手(1分51秒641)とシャビ・フォレス選手(1分52秒979)が更新しており、その戦いのレベルの高さも証明することになった。
ボルドール決勝では、ERC Endurance-Ducatiが最後の90分までこの長時間レースを引っ張り、優勝に向かって十分なアドバンテージと共に走行していたにもかかわらず、マシントラブルによりストップしてしまった。その結果、Wójcik Racing Teamがトップに立つことになった。しかしその直後、このチームのヤマハマシンがスローダウンしたため、マチュー・ギネス選手がマシンをピットまで押して戻るというハプニングが発生。
シェリダン・モライス選手、ダン・リンフット選手、マチュー・ギネス選手の願いもむなしく、ダン・リンフット選手がコースに戻ったときにはすでに5分以上が経過し、優勝するには厳しい状況になっていた。そして、同じヤマハのプライベートチームであるフランスのViltaïs Racing Igolがトップに立ち、そのまま逃げ切った形となった。
レース後、Viltaïs Racing Igolのライダー、スティーブン・オデンダール選手は次のように語った。「今回のこのレースは信じられないほど素晴らしいものになったよ。フランスのチームが、フランスの地で勝つなんて、本当にすごいことだと思うよ。ヤニック・ルコット監督は、この日のために大きな夢を持っていたんだ。そして僕とチームメイトは、それを叶えることができたんだ。もちろん、こんなことが起きるなんて予想していなかった。ただ、すべてを出し切らなければならないと思っていたから、それを実行しただけなんだよ。でも、その結果、この大きなトロフィーを手にすることができたんだ。これは素晴らしいことだと思うし、EWCでの初表彰台を優勝で飾ることができて本当にうれしいよ。」
情報提供元 [ FIM EWC ]