Yoshimura Suzuki Endurance Racing Team Motulは、FIM世界耐久選手権2022年シーズン第3戦、”コカ·コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレースの公式予選でレッドライダーセッションが雨の影響を受けたため、日曜日の決勝レースにすべてを賭けることになった。

チャンピオンシップをリードするこのチームは、テスト走行中に手を負傷したシルバン・ギュントーリ選手が離脱したため、2名のライダー体制で決勝レースに挑むこととなった。渡辺一樹選手とグレッグ・ブラック選手の2ライダー体制のため、渡辺選手がレッドライダー、ブラック選手がイエローライダーという2つの予選グループ枠しか使えなかったのだ。

しかし、2回の予選でのレッドライダーセッションは、ともウェットコンディションだったため、タイムが伸び悩んだ。渡辺は予選2回目で2番手のタイムを出したものの、ブルーライダーとイエローライダーのセッションが比較的ドライだったこともあり、彼とグレッグ選手のタイムは、3セッションの平均値で計算されるため、ライバル達のタイムより当然遅くなった。

「コンディションは我々に味方してくれなかったね。」とダミアン・ソルニエ監督は説明する。「グレッグはいいタイムを出したけど、一貴は雨の中を走ったからね。2人のライダーしかいないから、順位は良くないんだ。」

「決勝レース本番に賭けるしかないね。このような厳しいレースに2人しかライダーがいないというのは、特別な戦略を取らざるを得ないよね。だけど、どのチームにとってもこのレースは難しいだろうと思うよ。我々の目標は、チャンピオンシップでのライバルを注視しながら、できるだけ多くのポイントを稼いで、ボルドールにトップのままボルドールに向かうことだからね。」

SERTは、まずベルギー人ライダーのザビエル・シメオン選手が新型コロナウィルス感染症に感染して離脱。次にフランス人ライダーのシルバン・ギュントーリ選手が手の怪我で離脱するという二重苦に見舞われていた。

「週明けからアンラッキーが続いているね。」と加藤陽平監督は語る。

「予選では、雨のために一樹が好タイムを出せなかったから、ドライコンディションで走れた2人のライダーを擁する3人ライダー体制のチームが有利になったね。でも、練習走行ではいい走りを見せていたから、決勝ではこの結果とは別物になると思うよ。我々はタイトルを守るために全力を尽くすよ。」

グレッグ選手にとっては、ライダーキャプテン兼控えライダーとしての役割は短かったが、通常のライダーとしての役割に戻るとすぐに好調な走りを見せていた。

鈴鹿の最初の数日は、こんな暑い中で走る機会はあまりないから、ちょっと大変だったんだ。でも、フリープラクティスはいい感じで終わることができたんだ。だから予選にはかなり自信があったんだよ。」とグレッグ選手は語った。

「でも、次第に天候は曇りになって、気温が下がってきていたから、いいペースで走ることができたし、ラップタイムも上げることができたんだ。トップ5に入る自信はあったんだけどね。残念だけど一樹はドライコンディションで走ることができなかった。予選で1、2点取れていたと思うからね。しょうがないね。だけど、最も重要なのは決勝レースだから。僕たちにとっては非常に難しいレースになるだろう。体力勝負のレースで、僕たちはたった2人だけだからね。目標は、できるだけ多くのポイントを獲得することだよ。」

渡辺選手にとっては、ホームでの予選で悔しい思いをすることになった。

「予選では当初の戦略を適用できず、僕のセッションでは天候が悪かった。」と彼は説明した。

「雨が降ってきて、何もできなくなった。チームにも、応援してくれている多くのファンにも本当に申し訳ない。グリッドはかなり後ろからのスタートとなって、レースはより難しいものになるだろうね。でも、明日は明日。前を向いてベストを尽くすよ。」

情報提供元 [ FIM EWC ]

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