EWC”コカ·コーラ” 鈴鹿8時間耐久ロードレースは、多くの日本チームが参戦し、国際的に有名な日本人ライダーや地元でトップライダーなどが多く名を連ねるのも特徴の一つだ。
今回はその中から、地元のヒーローたちに話を聞いてみた。
高橋巧選手
#33 Team HRC、ホンダ CBR1000RR-RSP
高橋巧選手は、全日本ロードレース選手権など多くのレースで何度もタイトルを獲得している、日本が誇るチャンピオンである。
高橋選手は、全日本ロードレース選手権において、2008年にGP250のタイトルを獲得し、2017年にはJSB1000のチャンピオンに輝き、タイトル獲得を果たしている。また、MFJ全日本ロードレース選手権JSB1000では、2度の準優勝経験がある。
ホンダ・レーシング・コーポレーション(HRC)の契約ライダーである高橋選手は、過去に鈴鹿8耐でも活躍し、2010年、2013年、2014年に優勝を果たしている。2021年からは、イギリススーパーバイク選手権に参戦している。
「2008年が初めての鈴鹿8耐で、これまで、何回か表彰台に上がって、3回、優勝しているんだ。ここにチームと一緒に戻ってこれて嬉しいし、ベストを尽くしたいと思っているよ。僕らのチームは勝たなければならないと思っているし、だから、僕たちはここにいるって考えている。一人ひとりが自分のやるべきことをやれば、きっといい結果がついてくるはずなんだ。」
「新しいマシンで、ブリヂストンタイヤも初めてだけど、マシンはいい方向に行っているし、準備はできているんだ。」
我々は、BSBに参戦している高橋選手に、鈴鹿との比較として、イギリスのSで始まるサーキット、スネッタートンについて尋ねてみた。
「まず第一に、幅が広いと思う。イギリスのどのサーキットよりも広いね。スネッタートンはフラットなサーキットだから、イメージが全く違うんだよ。BSBの仲間のライダーがここに来たら、すぐにレーシングラインがわからなくなると思うよ。イギリスのレースとは全く違うんだよ!」
津田拓也選手
#95 S-PULSE DREAM RACING ITEC、スズキ GSX-R1000R
津田拓也選手は、スズキが2015年にMotoGPに復帰して以来、スズキの主要テストライダーとして活躍し、2020年のチームとジョアン・ミル選手のMotoGPチャンピオン獲得に貢献した。
津田選手は、負傷したアレックス・リンス選手の代役として、2017年のスペインGP(ヘレス)でMotoGPに単独参戦もした。
鈴鹿8耐には6年間、Yoshimuraから参戦している。
「帰ってきてよかった!古き良き時代という感じだね。」
「僕らが使っているマシンは、Yoshimuraの旧型で、それをこのチームがさらに開発を行ったんだ。古いんだけど、バランスがとてもいいんだよ。いいバイクだよ。
「このテストでは、僕ら3人のライダーのバランスがとても良くて、良い感じで走れたんだ。YoshimuraやHRC、YART、Kawasakiといったワークスチームと比べたら、まだまだだけど、他のチームとは、十分戦えると思っているんだ。目標はトップ6だね。」
伊藤真一元選手
#17 Astemo Honda Dream SI Racing、ホンダ CBR1000RR-R
17 Astemo Honda Dream SI Racingのライダーは、55歳のチームボス、伊藤真一監督をよく知った上でレースに臨んでいる。全日本ロードレース選手権出場、全日本500cc選手権優勝、スーパーバイク日本選手権優勝3回など、国内外を問わず幅広く活躍した。
また、鈴鹿8耐では予選で5回ポールポジションを獲得し、3度も優勝している。
また、ロードレース世界選手権500ccクラス時代では、ミック・ドゥーハンのチームメイトであり、その後、スーパーバイク世界選手権にも参戦している。さまざまなタイプのレーシングマシンを乗り継いできた経験から、最高峰の開発ライダーとして高い評価を得ている。
決勝レースでのライダーとしての登板を訪ねた時、「私が載ったほうが速いかもしれないね。」と、冗談を交えて話してくれた。
「私はこの機会を楽しみにしていたからね。ここに来ることができて本当にうれしいんだ。3人のライダーのタイムがとても良くてて、ラップタイムに関しては目標に届いたんだ。あと、燃費対策も万全なんだ。レース中は本当にいいバトルができると思うよ。」
僕らはここで何度も走っているから、ここで速く走るコツをよく解っているんだ。でもEWCチームと比べると、ピットストップは彼らの方が早いから、その点は苦労するかもしれない。でも、ストレートでの速さには自信があるんだよ。」
情報提供元 [ FIM EWC ]