先日、フランスのプライベートチーム、BMRT 3D Maxxess Neversは、FIMスーパーストックカップで初優勝を果たした。このチームについて詳しく知るために、最終戦のモスト6時間レース前に、BMRT 3D Maxxess Neversのロマン・マンジェ監督と、長年にわたりこのチームに在籍するライダー、ジョナサン・ハート選手にインタビューを行った。
Q:あなたのチームは、ここ数シーズン、スーパーストッククラスのトップチームとして活躍していましたが、
今シーズンでは何が違いましたか?ロマン・マンジェ:他のチームが不運に見舞われる中、我々は例年にないほどの幸運に恵まれたということではないかな。我々のチームは、2018年以降、このクラスのトップチームの一つに数えられようになった。今年は、チームの安定性も良かったね。3人のライダーは、数年前から一緒に働いているからね。毎年変わるようなラインナップでは、お互い良く知ることはできないんだよ。私は3人のライダーをよく知っているし、誰がどのコンディションが最も快適なのかっていうことも知っている。チームの中核となるメインのメカニックも、この4年間ずっと同じなんだよ。それも強みだし、我々のマシンに対する知識も蓄積されるからね。カワサキへのリスペクト、ライダーのリスペクト、技術陣のリスペクト、これらすべてを総合して考えれば、今年はそれが最も的を得ていたということなんだろうね。ここ数年、ライバルたちはEWCクラスに上がっていったけど、まだ、強いチームもこのクラスに残っている。National Motosは、最も強敵だったけど、我々の方がラッキーだったんだよ。
Q:あなたがチームに参加したのはいつですか?また、ライダー達がBMRT 3D Maxxess Neversに留まる理由は何ですか?
ジョナサン・ハート選手:このチームには2017年のボルドール24時間レースで初めて参加して、それ以来、ずっとこのチームでレースをしてきた。僕がこのチームにとどまる理由は、このチームの一員であることが気持ちいいし、マシンも素晴らしいし、チームは強いし、チームメイトたちもかなり速いからなんだよ。私たちはみんな、最高の結果を出すためにここにいるんだよ。
Q:EWCクラスに昇格したいと思っていますか?
ロマン・マンジェ監督:それはちょっと時期尚早だと思うよ。私はこの業界では、最も若い監督の一人なんだ。それに、バイクディーラーのマネージャーとしても忙しいからね。ただ、いつまでも指をくわえて見ているわけではないよ。もし、十分な予算が手に入ったら考えるかもしれないけど、そうなったらなったで、もっと大きな責任と義務が生じるよね。今シーズンは調子が良かったから、その質問は的を得ていると思う。来シーズンは、これ以上のことをするのは難しいと思う。だから、来シーズンの目標は、ワールドカップを守ることなんだ。」
Q:最終戦のモストの前にワールドカップを制覇しましたが、モストに向けて、どのようにモチベーションを高めますか?
ロマン・マンジェ監督:今、チームはすごく良い状態なんだよ。Eurosport Eventsとカワサキには借りがあるから、みんなモストに来たがっていたよ。それに、今シーズンの4レース中、3レースで優勝してカップを獲得ということになったら、もっといいよね。」
残念ながら、BMRT 3D Maxxess Neversは、モスト6時間レースで2度の転倒を喫し、さらにエンジントラブルに見舞われ、スーパーストッククラス3勝目を挙げることができなかった。しかし、BMRT 3D Maxxess Neversは、チェコでFIMスーパーストック・ワールドカップを受け取り、すでに2022年に向けて動き出している。
「我々のスタッフは全員ボランティアだから、少し難しいんだけど、今は優勝したこのチームの体制を変えるつもりはないよ。」とロマン・マンジェ監督は語る。「3人のライダーとメカニック達は、いつでも現場に戻る準備ができているから、ワールドカップを守るために戻ってくるよ。今回の優勝で、サポート面でもよりいい状況になりそうだしね。」
情報提供元 [ FIM EWC ]