非常に波乱に富んだエストリル12時間レースは、2021年FIM世界耐久選手権の暫定順位へも大きな影響を与えた。Webike SRC Kawasaki France Trickstarが、ポルトガルでのレースを制したF.C.C. TSR Honda FranceとBMW Motorrad World Endurance Teamを抑え、世界タイトル獲得に向けて一歩リードした。

エストリル12時間レースは、誰もが予想した以上の劇的で刺激的なレース展開となった。公式予選では、YART-Yamaha Official EWC Team、BMW Motorrad World Endurance Team、Yoshimura SERT Motulが活躍し、誰もがこの3チームからポルトガルレースの優勝チームが出ると思っていた。この3つのファクトリーチームは、確かに一時的にレースをリードしたが、3チームともにクラッシュを喫し、エストリルでの優勝のチャンスを逃してしまった。

上位陣が相次いでクラッシュする中、Webike SRC Kawasaki France Trickstarがトップに立ったが、ゴールまで2時間弱のところで燃料切れというアクシデントを起こし、F.C.C. TSR Honda Franceにトップの座を明け渡してしまった。

その後の終盤戦、ホンダファクトリーチームに続く表彰台を巡り、各チームが熱い戦いを繰り広げた。Webike SRC Kawasaki France TrickstarとBMW Motorrad World Endurance Teamは、同一秒以内でゴール。この順番で表彰台を獲得した。

終始トップ5圏内を走行していたVRD Igol Experiencesは、長い間2位をキープしていたが、百戦錬磨のWebike SRC Kawasaki France TrickstarとBMW Motorrad World Endurance Teamの強いプレッシャーに、最後の3周でギブアップしてしまった。この結果、2021年FIM世界耐久選手権のランキングが大きく変動した。

11ポイント以内に4チームがひしめき合う
ルマン24時間レースとエストリル12時間レースで連続2位を獲得したWebike SRC Kawasaki France Trickstarは、僅差であるものの、世界ランキングの暫定トップに立つことに成功。一方、F.C.C. TSR Honda Franceは、ルマンでの厳しい戦いを経て、エストリルでの優勝により、カワサキチームと5ポイント差の暫定ランキング2位に浮上。BMW Motorrad World Endurance Teamは、開幕からの2レースで3位を獲得。世界ランキングでも首位と7ポイント差の3位につけている。ルマンでの勝利でランキングトップであったYoshimura SERT Motulは、カワサキとのポイント差11ポイントで、4位に後退した。

VRD Igol Experiencesは、プライベートチーム勢、ヤマハ勢のトップに立っており、首位と26ポイント差の5位をキープ。エストリルでクラッシュして7位に終わったERC Endurance-Ducatiとルマンでリタイアし、再び不運に見舞われたYART–Yamaha Official EWC Teamの前を行く。

スーパーストッククラスのバトル
FIM耐久ワールドカップでは、ルマンで優勝したNational Motosと、エストリルで優勝したBMRT 3D Maxxess Neversの差が縮まった。現在、両チームの差はわずか2ポイントとなっており、Team 33 Louit April Moto、No Limits Motor Team、Pitlane Endurance 86、Energie Endurance 91やエストリルのスーパーストッククラスで3位に入賞したことにより、ランキング20位から7位に急浮上したTeam 18 Sapeurs-Pompiers CMS Motostore、Slider Enduranceに大きな差をつけている。Falcon RacingとPlayersはトップ10に入ってはいるが、クラスのトップとは70ポイントの差がある。

次のレースは、2021年9月18日-19日に開催されるボルドールで、優勝すると最大55ポイントを獲得できる。

2021年FIM EWCの全結果とランキング

情報提供元 [ FIM EWC ]

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