スズキファクトリーチームのSuzuki Endurance Racing Teamが、FIM世界耐久選手権において16度目のタイトルを獲得した。Suzuki Endurance Racing Teamは、異常となった今回の2019-2020年シーズン最終戦のポルトガル・エストリル12時間レースで、シーズンタイトルを勝ち取った。

Suzuki Endurance Racing Teamは、FIM世界耐久選手権で最も多くのタイトルを獲得しているチームだ。1980年、ドミニク・メリアン氏によって設立されたSERTは、1983年に初の世界タイトルを獲得した。Suzuki Endurance Racing Teamは、40年以上前から、耐久レース界で最も手強いとされるチームの一つであった。2016年、オッシャーズレーベン8時間レースで壮絶な戦いを繰り広げ、GMT94とわずか1ポイント差という僅差で最後のタイトルを獲得。ドミニク・メリアン監督率いるチームは、ヴァンサン・フィリップ選手、アンソニー・デラール選手、エティエンヌ・マッソン選手を迎え、2016年のボルドールで最後の優勝を手にした。

2017年3月、アンソニー・デルハール選手が命を落とすという悲劇的な事故に見舞われ、SERTは、混乱に陥った。また、新車のスズキGSX-R1000の到着も、新しいマシンになれ親しみ、究極の耐久マシンへと再びセットアップし直さなければいけないという新たな課題を持ち込み、チームの高効率なルーティンを狂わせる結果となった。

チームの歴史に新たな幕開け
2019-2020EWCシーズンの見通しは、バラ色とは程遠いものだった。2019年夏、Suzuki Endurance Racing Teamに新しい監督が就任。Junior Team Suzukiのチームマネージャーを長年務めていたダミアン・ソルニエ氏が、ドミニク・メリアン監督から手綱を引き継ぎ、新体制を再編成して仕事をしなければならなかった。一方、ヴァンサン・フィリップ選手は、2019年末のレースを最後のレースとして走ることを発表した。

しかし、Suzuki Endurance Racing Teamは、ヴァンサン・フィリップ選手、エティエンヌ・マッソン選手、グレッグ・ブラック選手のライダートリオで、開幕戦の2019年ボルドールからすぐに優勝を飾り、あらゆる疑念を払拭した。Suzuki Endurance Racing Teamは、トップに返り咲き、ヴァンサン・フィリップ選手は引退。ダミアン・ソルニエ新監督が就任した。

Suzuki Endurance Racing Teamは、セパン8耐で5位入賞を果たした後、世界的な健康危機の影響で長期休戦を余儀なくされていたが、ルマン24時間レースで、エティエンヌ・マッソン選手、グレッグ・ブラック選手、ザビエル・シメオン選手の新ライダートリオが3位を獲得、表彰台に返り咲いた。エストリル12時間レースでは、直接的なライバルであるYART YamahaとF.C.C. TSR Honda Franceの2台の後ろでゴール。なんとか4位に滑り込み、念願の2019-2020FIM EWCのタイトルを獲得することができた。

監督就任後、初めてのシーズンでのチームの偉業は、ダミアン・ソルニエ監督をも驚かせた。

「興奮しているよ。ドミニク監督の後を継ぐのは、僕にとって大きな挑戦だったんだ。すべては、チームのおかげだよ。みんながいなければ、このような結果にはならなかっただろうからね。ボルドールですぐ優勝して、セパンでは5位、ルマンでは3位、エストリルでは4位でゴール。その結果タイトル獲得。ここまで来れるとは、正直思ってもいなかったんだ。この1年間、このプロジェクトをまとめるために、懸命に働いてきたんだ。新社屋の建設やチームの再構築、ヴァンサン選手の後任としてのザビエル選手のリクルートなど、新型コロナウィルスが猛威を振るう前から、多くのことを処理しなければならなかったんだ。素直に、感激しているし、チームを誇りに思っているよ。われわれの成功は、仲間同士の相性の良さ、ヨシムラの技術的サポート、SERTの実績ある経験、そして40年前、ボスが手塩にかけて育てきた考え方と情熱をチームみんなが持っているということが大きく影響しているんだよ。」

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情報提供元 [ FIM EWC ]

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