フランスのヤマハチーム、Moto AinがFIM世界耐久ワールドカップの2連覇を達成した。ロベルト・ロルフォ選手、ロビン・ムルハウザー選手、ヒューゴ・クレア選手のライダートリオにより、4戦中、優勝3回、3位1回を記録するなど、今シーズンのスーパーストッククラスを席巻した。
昨シーズン、Moto Ainは、オッシャーズレーベン8時間レースでFIMワールドカップを僅差で獲得したが、今シーズン、ミシュランタイヤを装着したヤマハマシン#96は、80ポイント以上という圧倒的な差をつけ、栄冠を手中に収めた。
ピエール・シャピュイ監督率いるこのチームは、開幕戦の2019年ボルドールで総合6位、スーパーストッククラス優勝を果たす。セパン8耐では、総合4位入賞とスーパーストッククラスでの優勝を達成した。ルマン24時間レースでは何度か転倒を喫したものの、総合10位でゴール。スーパーストッククラスの表彰台の3段目に登った。最終戦のエストリル12時間レースでは、スーパーストッククラス優勝を果たして、シーズンを締めくくった。
イタリア人ライダーのロベルト・ロルフォ選手、スイス人ライダーのロビン・ムルハウザー選手は、昨シーズンに引き続き2連覇を、今シーズンから新たにチームに加わったフランス人ライダーのヒューゴ・クレア選手は、初のワールドカップを獲得した。
Moto Ainのピエール・シャピュイ監督は、彼らの成功の理由を次のように説明する。
「主な理由は、ライダーとメカニックが見事に協調しているからだと思うよ。最後のピットストップでは、ライダーたちが率先して自分たちで給油していたよ。みんなが笑顔でのんびりしながら、でも同時に真剣に物事を進めることができて、何事も放ったらかしにしない、そういうところはみんな同じ考えでいてくれているんだ。今シーズン、われわれは安定していたところも大きな理由だね。4戦で3勝、3位1回。シーズン中、ライバルたちは不安定だったのに対し、われわれは、表彰台から一度も外れなかったからね。」
目標:EWCクラスへの昇格
スーパーストックワールドカップで2勝を挙げたMoto Ainの次なる目標は、世界耐久選手権のEWCクラスへの昇格である。しかし、それはかなり急なステップアップであり、パートナーのサポート具合に大きく左右されるだろう。
「現在、われわれはそれに取り組んでいるところなんだ。今シーズン、なんとかなると思っていたんだけど、結局、無理だったんだ。EWCで気持ちよくシーズンを走るためには、スーパーストックでの費用の5~6倍の予算が必要になるんだ。マシンのコストも高いし、メンテナンスやタイヤにもお金がかかる。ミシュランとのパートナーシップにはとても満足しているよ。われわれは、タイヤの一貫性、寿命、安定性に取り組んできたからね。ミシュランが、来シーズンに向けて何を提案してくれるかによってくるよ。」
情報提供元 [ FIM EWC ]