2020年鈴鹿8耐の開催が中止となった。日本への入国が禁止されていることから、海外のチームやライダー陣は現状、鈴鹿に向けて渡航することが残念ながらできません。FIM世界耐久選手権のプロモーターであるユーロスポーツ・イベンツと合意に達したことから、鈴鹿8耐の主催者であるモビリティランドは、2020年大会をキャンセルすることを決断した。
世界的に健康面での危機が広がっていたことから11月1日に会期を変更していた鈴鹿8耐の第43回大会は、2020年の開催を見送る事にいたしました。1978年にこのレースが創設されて以来、開催がキャンセルとなるのは初めてです。
日本では現在でもCOVID-19パンデミックが大きな懸念案件となっており、日本政府はビジネス目的であっても国外からの入国を禁止する措置の緩和を見送っている。現在、FIM世界耐久選手権のグランドフィナーレを務める鈴鹿8耐にとって、海外からのライダー陣やシリーズのパーマネントチームは大会にとって欠かすことの出来ない存在。この顔ぶれが揃わなければグランドフィナーレは国内レースとなってしまうことから、モビリティランドは2020年大会のキャンセルを決断した。
株式会社モビリティランドの代表取締役社長、田中薫
「ファンのみなさまやこのレースに関係するすべての方々とともに、11月1日に“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレースの開催に向けて準備を進めてきました。しかし、日本では新型コロナウイルス(COVID-19)の感染が拡大を続けており、現状、日本での海外からの入国制限について解除の見通しが立っていないことを鑑みて、苦渋の決断ではありますが、開催をキャンセルすることといたしました。
改めまして、当初の7月から11月に延期させていただいた鈴鹿8耐を楽しみにしてくださっていたファンのみなさまにお詫びいたします。また、このレースに関係してくださっているすべてのみなさまにおかれましても、誠に遺憾ではございますが、どうか、この決断をご理解いただき、ともに前に進んでいただきたく思います。
最後に、私たちは、2021年の鈴鹿8耐をファンのみなさまにより一層楽しんでいただけるよう、全力で準備を進めて参ります」
ユーロスポーツ・イベンツ代表、フランソワ・リベイロ
「モビリティランドとともに、これは1978年の初開催以来、初めてレースの会期を7月から11月に変更し、国外からのチームやライダーたちのために特別にビジネスビザを発行していただいて日本に入国できるようにするため、必死に取り組んできました。しかし、海外からの入国制限により、その望みが消えてしまいました。2020年“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレースの開催キャンセルは、観客のアクセスが懸念されたからではありません。この象徴的なレースを、国内のみのイベントとして開催することはできないことからの決断です。この40年間、世界で最も名誉ある耐久レースであり続ける鈴鹿8耐は、トップクラスの国際ライダーの存在なくして開催されるべきではありません」
国際モーターサイクリズム連盟総裁、ホルヘ・ビエガス
「鈴鹿8耐という象徴的なレースの開催がキャンセルとなるのは本当に悲しいニュースですが、人々の健康を守るための安全対策としての日本政府の決定は受け入れなくてはなりません。この難しい日々の中、我々のプロモーターであるユーロスポーツ・イベンツ、レース主催者であるモビリティランド、MFJ、みなさんの努力に感謝を申し上げます。ファンのみなさまには、2021年、これまで以上によいレースとなって戻ってくることをお約束いたします!」
情報提供元 [ FIM EWC ]