4月18日、19日、フランスで開催される2019-2020 FIM世界耐久選手権の第3戦、第43回ルマン24時間レースまで50日を切った。ルマン24時間レースに新しいライダーラインナップ、または、2020年仕様のマシンで参戦する予定のチームをいくつか紹介しよう。
一部のトップチームは2020年に向けて3人のライダーラインアップの変更・強化を行ったため、4月にブガッティサーキットで開催されるルマン24時間レースは盛り上がるに違いない。
現在、EWCチームランキングの暫定首位に立つSuzuki Endurance Racing Teamでは、ベルギー人ライダー、ザビエル・シメオン選手が新たに加入し、グレッグ・ブラック選手とエティエンヌ・マッソン選手と初めてチームを組む。そして、ザビエル選手の離脱により、VRD Igol Pierret Experiencesは、フランス人ライダー、マチュー・ギネス選手と、2011年ロードレース世界選手権125ccクラスチャンピオンのスペイン人ライダー、ニコラス・テロル選手を新たに採用した。
セパン8耐の覇者であるYART Yamahaは、24歳のチェコ人ライダー、カレル・ハニカ選手を起用し、イタリア人ライダー、ニッコロ・カネパ選手とドイツ人ライダー、マービン・フリッツ選手での新しいライダー体制を組む。その影響で、YART Yamahaに在籍にしていたオーストラリア人ライダー、ブロック・パークス選手は、ボルドールで活躍したポーランドのチーム、Wójcik Racing Teamからヤマハマシンで参戦することとなり、イギリス人ライダー、ジノ・レイ選手とフランス人ライダー、アクセル・モーリン選手と共に戦う。
カレル選手の移籍により、Maco Racingは22歳のイギリス人ライダー、ステファン・ヒル選手を新たに起用し、同じイギリス人のジェームズ・エリソン選手、フランス人のエンツォ・ブーロム選手とのトリオを構える。
もう1つ、注目すべき新体制は、スイス人ライダー、セバスチャン・スエット選手がフランスのアラン・テッカー選手とジュリアン・エンジュラス選手とチーム組み、Tati Team Beaujolais Racingから出走する事だ。その結果、Bolliger Team Switzerlandがライダー体制を作り直すこととなり、現在、ローマン・スタム選手、ナイジェル・ワラヴェン選手、イアン・ビューン選手の起用が決まっている。
2019年ルマン24時間レースの優勝チームでディフェンディングチャンピオンのWebike SRC Kawasaki France Trickstarのように、ライダー体制を変更しないことを選択したトップチームもある。Webike SRC Kawasaki France Trickstarは、ジェレミー・グァルノーニ選手、エルワン・ニゴン選手、ダビド・チェカ選手から成る体制で次戦を戦う。
また、今シーズンの2戦で表彰台を獲得したBMW Motorrad World Endurance Teamでは、ケニー・フォレイ選手、イルヤ・ミハルチク選手、マルクス・レイテルベルガー選手がシートに座る予定だ。
ニューマシンのサーキットデビュー
F.C.C. TSR Honda Franceも、ジョシュ・フック選手、フレディ・フォレイ選手、マイク・ディ・メグリオ選手から成る以前と同様のライダー体制を固めているが、このチームにとっての最大の変化は、期待が高まるNew CBR1000RR-R 2020年仕様でのサーキットデビューだ。
また、YART Yamahaは、スペインで冬季走行テストを行い、YZF-R1 2020年仕様の性能に非常に好感触を得ている。
ドゥカティが全面サポートし、2019年12月のセパン8耐でデビューしたドイツのチーム、Team ERC Enduranceは、ルマン24時間レースで、ルイ・ロッシ選手、ジュリアン・ダ・コスタ選手、オンドジェイ・イェジェク選手にパニガーレV4Rを託す。この戦いは、パニガーレV4Rの真価を問われるレースとなるため、注目を浴びることは間違いないだろう。
ルマン24時間レース本戦の前に、各チームは、3月31日、4月1日にブガッティサーキットで行われる事前走行テストに参加するため、戦いの舞台へと舞い戻ってくる。
情報提供元 [ FIM EWC ]