「KRP SANYOKOGYO & will raise RS-ITOH」初セパン8耐、初海外レース

世界耐久選手権(EWC)の第2戦としてマレーシアのセパン国際サーキットで「セパン8耐」が初開催されました。

このセパン8耐は、鈴鹿8時間と同じ進行で行われ、トップ10トライアルも実施されます。ですが、EWCとしての1戦であり、海外フル参戦チームを始め、アジア発のチームも参戦。また、来年の鈴鹿8耐のトライアウト(トップから85%の周回数で権利獲得)も兼ねていることから参戦権利を求めて日本の9チームが海を渡り、総エントリーは50台となりました。

「KRP SANYOKOGYO & will raise RS-ITOH」も、来年の鈴鹿8耐参戦権利を求め、初の海外耐久レースに挑みました。エースライダー柳川明(青)、第2ライダーに伊藤和輝(黄)第3ライダーに井筒仁康(赤)のラインナップ。
井筒は、EWCボルドール24時間耐久で3位表彰台に登って以来、3年ぶりに1000ccマシンのライディングとなりました。レース参戦は全日本J-GP2以来、2年ぶりとなります。伊藤にとっては初の海外レースとなりました。

思いもよらない予選の結果に・・・

全日本使用車は来季のために温存。セパンには新しいバイク2台を持ち込み、1からセットアップを詰めての参戦となりました。
12月11日は午前9時から午後9時までがフリープラクティス、12時間もの走行時間が確保されていましたが、途中、スコールのような雨が続き赤旗中断。再開された後も、路面はウェットコンディションが続き、ドライになるタイミングを待ちつつ、思うような走行が出来ずに終了してしまいました。
この日、伊藤が転倒し腰を強打しますが、幸い走行するのには大きな影響はありませんでした。

12月12日は予選日となり、青、黄、赤と分けられたライダーが、午前、午後に20分毎のタイムアタックを行いました。
柳川が2分7秒542、伊藤が2分10秒333、井筒が2分10秒845を記録、グリッドは3人の合計タイムで決まり、27番手となります。
しかし全日本では問題のない部品が、セパンの車検で問題ありと判定され、最後尾へと決勝グリッドが変更されることになりました。

雨に翻弄された決勝、その中で勝ち取った鈴鹿8耐の出場権!

決勝日は、朝から雨が落ちるコンディション。9時から9時45分に設けられているウォームアップ走行開始時点では雨が上がり曇り空でしたが、ウォームアップ時間の終盤にかけて雨が落ち、レインタイヤでの走行となります。

スタートグリッドに着く12時過ぎから大粒の雨が落ち始めますが、予定通りに12時55分にウォームアップが区切られますが、グリッドに戻ったライダーはピットへと戻ります。この時点で走行が危険と判断され、レーススタートがディレイ。監督会議で雨の状況を見て再スタートが切られることになります。
その後、雨の状況は大きく変わりませんが、15時05分にスタート進行が始まり、ルマン式スタートではなく、セーフティー先導によるスタートが切られることになりました。
セーフティーカーの先導によるラップは8周しても解除されず、ライダーたちの抗議で赤旗中断。
2度目の監督会議が開かれ、続行方向で解散、リスタートは18時とアナウンスされますが、チェッカーの時間は21時と変わりません。

まだ、大粒の雨が落ちる中で、スタート進行が始まり、セーフティカースタートが切られました。柳川は50番手、最後尾から怒涛の追い上げを見せ、5ラップ目には33番手、10ラップ目には27番手、15ラップ目には16番手争いのバトルを展開。
21ラップ過ぎにオイル処理のためセーフティーカーが入り、必然的に前との差が詰まり、柳川は前との差を詰め解除されると15番手まで浮上して伊藤へと交代しますが、伊藤にとって初の海外レース、それも、雨の中、転倒せずにバトンを渡さなければならない重圧で、ポジションを大きく落として周回を重ねます。
そして、今回のレースをラストレースとする井筒が最終ライダーとなり伊藤から交代しコースイン、23位までポジションを挽回しチェッカーを受けました。「KRP SANYOKOGYO & will raise RS-ITOH」は、目標としていた完走を果たし鈴鹿8時間耐久レースの出場権を得ることができました。

柳川明コメント

「最後尾からのスタートで、前に行くしかない状況でした。雨の影響でボードが見えにくかったこともあり、自分の順位がわからず、とにかく前にいるライダーを抜くことだけを考え走りました。カワサキ勢のトップになるという思いと、和輝にいいポジションで交代したいという思いで走りました。自分に与えられた27ラップを全力で走りました。久しぶりの海外レースに参戦させてもらい力を尽くせたことに感謝します」

伊藤和輝コメント

「柳川さんの素晴らしい追い上げを引き継ぐことが出来ませんでした。最初はペースを掴めず、中盤以降で、やっと走れるようになりましたが、悔しいし残念で申し訳ない気持ちが大きいです。ですが、柳川さん、井筒さん、偉大なレジェンドライダーと参戦出来たことは光栄でした。この経験を無駄にしないように、しっかり成長につなげ、来年、いい走りをして恩返しがしたいです」

井筒仁康コメント

「8耐出場権を得ること、和輝に経験を積んでもらい成長につなげることの2つの目標。そのため和輝と同じマシンに乗り、彼のマシンに関する言葉を理解したかった。今回のレースでその目標を叶えることが出来ました。結果を求めるレースではなかったため、柳川には申し訳ない部分もありますが、この参戦でチームとしての経験を積むことが出来たため、それは来年の柳川のレースにも必ず繋がります。自身、ライダーとして最後のレースを柳川と和輝と走れたこと、このチームで戦えたことを嬉しく思います。そして、この機会を作ってくれた支援者に心から感謝します」

伊藤一成監督コメント

「目標である完走、そして鈴鹿8耐の出場権を獲得出来ました。そして、柳川、井筒の走りに感動しました。心からすごいと思わせてくれる走りでチームを引き上げてくれました。和輝だけでなく、チームとして学ぶことも多く貴重な経験をさせて頂いたと思っています。この学びをこれから生かして信頼できるチームを作っていきます。この海外参戦は、スポンサーの皆さんの支援があってこそ実現したものです。挑戦させて頂けたことに心から感謝致します。ありがとうございました」

「KRP SANYOKOGYO & will raise RS-ITOH」今年度のレース活動は、セパン8耐が最後となりました。来季2020年シーズンに向けての準備に取り掛かり、応援して頂けるに値するチームとしての自覚を持ち、努力して参ります。
2019年シーズンのご声援、ご支援、ありがとうございました。チーム一同、感謝しております。

情報提供元 [ KRP SANYOKOGYO & will raise RS-ITOH ]

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