EWCにおける2つのクラスの違いと今季からのルール変更
EWC世界耐久選手権には、「フォーミュラーEWC」と「スーパーストック」という2つのクラスが存在している。
スーパーストックは改造範囲が狭く、市販状態に近いスーパースポーツ車両で戦うクラスだ。また、タイヤを素早く交換できるクイックリリースがなく、タイヤ交換のタイミングなどタイムロスをいかに少なくするかが勝負のポイントとなる。
スーパーストッククラスのバイクはゼッケンナンバーのベースカラーが赤で数字が白、そして黄色のヘッドライトが目印になる。EWCクラスは黒字に白文字となっている。
EWCでは、この2クラスは1レースとして同時に混走し、同じだけの時間を走ってフィニッシュラインを通過する。
フィニッシュラインを超えた順にトップ20がポイントを獲得しており、「スーパーストッククラス」のチームは各レースの後で総合順位から除かれていた。
しかし、今シーズンからルールが変更され、「スーパーストッククラス」はスーパーストッククラスとして独自の順位での結果を算出するようになり、スーパーストッククラスのトップ20が各レースでポイントを獲得できるようになった。
ルール変更の恩恵を得たヤマハレーシングチーム
2019-2020シーズンの開幕戦であるボルドール24時間耐久ではスーパーストックの21チームがポイントを獲得できた。
予選結果によるスターティンググリッド順、上位5チームには追加でボーナスポイントが与えられる。さらに、決勝レース中の通過順位でもポイントが与えられるようになった。
今シーズンのスーパーストッククラスで現在首位に立つヤマハレーシングチームは、既に64ポイントを獲得している。その内訳は、40ポイントが優勝によるもの、4ポイントがスターティンググリッドでスーパーストック勢2番手につけたこと、そしてレース経過後、8時間、16時間でリードしていたことで10ポイントを2回獲得したものだ。
情報提供元 [ FIM EWC ]