2003年からスズキ・エンデューランス・レーシング・チームのライダーを務めるヴィンセント・フィリッペは先日、ボルドールでの最後のレースを優勝で飾った。スズキのファクトリーチームで10回も世界タイトルを獲得したこのチャンピオンに、話を聞いた。

耐久レース界で最も成功を収めたライダーの1人、ヴィンセント・フィリッペは、2005年から2016年にかけてスズキ・エンデューランス・レーシング・チームで世界タイトルを10回獲得しているが、今年いっぱいでFIM世界耐久選手権への参戦を終えることを決めている。2016年のボルドール以来となった9月22日のボルドールでチームが収めた勝利の味は、様々な理由から感慨深いものとなった。
「純粋に、信じられない気分だった。あえて狙ってはいなかった。残念な気持ちになりたくなかったからね。でも、勝利してみると素晴らしかった。近年、勝つこと自体がとても厳しくなっている。戦いは日に日にコンペティティブになっていくし、ペースはどんどん上がっていく。本当にいい時に勝つことができた。鈴鹿でタイトルを獲得できずに落ち込んでいた気持ちが少し立て直されたし、ダミアン(新チームマネージャーのダミアン・ザウルニール)が加入した直後に勝てたことは、本当にアメージングなことだった。

もちろん、信頼性のあるバイクにするためにそれまで培ってきた取り組みの結果。新しいチームは、シンプルにそれを最大限に活かした。ダミアンのためにも、本当にハッピーだ。彼の能力や誠実ぶり、成功の実績がすぐに証明されたのだからね。自分にとっても、新記録、ボルドールでの9度目の勝利とこのような形で終えられたのは、まだセパンが残っているとしても、素晴らしいことだよ。それに、レースをフィニッシュする時に自分が乗っていて、ラッキーだった。ダミアンからの僕への贈り物、本当にうれしかった。バイクに乗って、ボルドールを制するフィニッシュラインを超えたことは、忘れられない瞬間だった。もちろん、2016年にアンソニー・デルヘールと一緒に飾った勝利も、気持ちに蘇ったよ」

情報提供元 [ FIM EWC ]

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