SHOEI NEOTEC ? システムヘルメットに求められる機能を理想的な形で実現

文:ケニー佐川

NEOTECの特徴

  • 装着感、ホールド感、フェイスカバーの装着感など
  • サンバイザー
  • マイクロラチェットチンストラップ
  • 静粛性
  • ベンチレーション
NEOTEC Special Contents
NEOTEC 製品情報

気になるNEOTECのインプレッション

モーターサイクルジャーナリスト ケニー佐川のインプレッション

SHOEIには従来からMULTITECがラインナップされていたが、その上位機種となるNEOTECではさらなる小型軽量化と安全性、快適性の向上を目指して数々の新機構が盛り込まれている。まず大きな改良点として、システムヘルメットの中枢部であるフェイスカバーに注目したい。従来モデルではシールドとフェイスカバーの軸が各々独立していたが、これを同一化したことで厚みが抑えられ、ヘルメット自体の幅がよりスリムになった。また開閉についても、それぞれがダブルアクション機構となったことで密閉性が上がり、雨風の侵入を抑えるとともに風切音も低減されている。フェイスカバーを開閉するときの操作感もよりカッチリとした印象になった。

フェイスカバーそのものも頑丈に作られていて、閉じていればフルフェイスとなんら変わらない安心感があるし、大きなロックレバーはグローブをつけて手探りでもストレスなく操作ができる。有料道路のチケットや給油時の小銭をポケットにしまうときなど、フルフェイスでは手元が見えずにストレスが溜まるものだが、NEOTECならワンタッチで「ガバッ」と顔面を出せるので細かい作業も楽。マスツーリングでは仲間とのコミュニケレーションも楽だし、ちょっとした休憩でもヘルメットを脱がずにドリンクを飲めたり、フェイスカバーを跳ね上げればフレッシュエアを存分に吸い込める。この開放感はシステムヘルメットならでは。使ってみると、想像していた以上に便利であることに気付くはずだ。

日差しが眩しいときはサンバイザーが役立つ。朝日や夕日の逆光が目に入ったときなど、通常だととっさに目を細めてかわすしかないが、サンバイザーを下せばお日様をまともに仰げるほど和らげてくれる。

操作も左側に装備されたレバーを上下にスライドさせるだけなので、「眩しい」と思った瞬間にサンバイザーの上げ下げが可能。スロットルやブレーキは右手で操作できるため、高速走行中でもほとんど影響はない。たとえば、トンネルの出入り口付近では、サンバイザーを数秒間上げたり下げたりして、明・暗反応に目を慣らすために使うのも有効だ。レバーの操作感も節度があり、全開ポジションではバイザーがしっかりホールドされるため、不意に下がることもなく安心。そういう細かいフィーリングや使い勝手にこだわって作られているところが、ライダーにとってはありがたいのだ。

静寂性もアップグレードされている。システムヘルメットの場合、構造上どうしてもフェイスカバーとシェルとの接合面が生じるため、そこから風が進入したりノイズが発生したりしがちだが、NEOTECに関してはほとんどフルフェイスに近いレベルの静かさ。サンバイザーの開閉レバー周辺からの風切り音を多少感じるときもあるが、あえて聞こうとしなければ気にならない程度だ。

また、今回から新たにマイクロラチェット式チンストラップを採用している点にも注目したい。これはNEOTECのために専用開発されたもので、頑丈なステンレス製素材を使い、必ず2箇所以上のツメでラチェットを保持する仕組みで、開閉レバーも一定角度以上に持ち上げなければロックが外れないセーフティ機構となっている。他メーカーの廉価品などにはプラスチック製のバックルなども見られるが、それとはまったく次元が異なる安全装備だ。Dリングに親しんできた身としては、最初は操作に少し戸惑いもあったが、2~3回も脱着してみればすぐに感覚をつかめるはず。慣れてくると、脱着におけるこの簡単さとスピード感は手放せなくなると思う。

特筆したいのは耳まわりのスペースを調整できる「イヤーパッド」が装備されたこと。内部の反響音を抑える目的もあるが、これを外すことで耳まわりに余裕ができてだいぶ楽になる。チークパッドの一部のウレタンを柔らかいタイプとしてメガネを入れやすくしている新設設計も含めて、私のようなメガネ族にとってはありがたい装備だ。インカム等のオーディオスピーカーをセットする際にも、このスペースはきっと役に立つだろう。

メガネといえばシールド越しの視界も気になる点。NEOTECの場合、肉眼と外気との間にシールド、曇り止めのピンロックシート、サンバイザー、そしてメガネと4層重なることになるが、歪みのないクリアな視界で極めて良好。ちなみにサンバイザーは欧州とアメリカのサングラス規格に適合していて、歪みや信号の色の判別性、強度などの厳しい基準をクリアしているとのこと。また、特に気温の低いワインディングの山頂付近や小雨がぱらついたときなど、ピンロックシートのありがたみを感じるはずだ。ベンチレーションの効きも素晴らしく、常用速度域でもヘルメットの中をフレッシュエアが流れて熱気を吸い出してくれるのが体感できる。頭頂部に装備されたアッパーエアインテークはグローブをしたままでも容易に開閉できるなど操作性も抜群だ。 デザインもスマートで被り心地も快適。最先端をゆく機能性と安全性、利便性を高い次元で実現したNEOTECは、これひとつで街乗りからロングツーリングまで、あらゆる条件下での快適な走りを約束してくれるスーパーヘルメットと言えよう。そして何より、サンバイザーやフェイスカバーを使いこなすSFチックなアクションがカッコいい! そう考えれば、5万8000円を超える価格も十分納得できると思う。

ケニー佐川(佐川健太郎) プロフィール
国産・外車を問わずミニモトからビッ グバイクまで、どんなバイクでも乗りこなすモータージャーナリストとして2輪専門誌等で活躍中。バイク歴30年で乗り継いだバイク30台、テストライド経験300台以上の豊富な実走経験を持ち、装備や用品、カスタムパーツのテストも数多くこなしている。ライテクにも造詣が深く、安全運転教育からサーキットまで幅広く理論と実践に基づくアドバイスを行っている。「Webikeみんなのスクール」校長としても活躍中。
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バイク動画専門サイト Moto Basicのインプレッション

SHOEIが今年、2012年の4月から国内販売を開始したばかりの新型システムヘルメット「NEOTEC(ネオテック)」をテストしました。
フェイスカバーを閉じた状態ではフルフェイスヘルメットと同等の安心感、フェイスカバーを開けた状態ではオープンフェイスヘルメットのような開放感と利便性が享受できると-いうのがシステムヘルメットの良いところ。SHOEIのシステムヘルメットとしては4作目となるNEOTECでは、そういったシステムヘルメットの基本性能をブラッシュア-ップするとともに、デザインがシャープでスタイリッシュになっているのが最大の特徴です。また、SHOEIでは初採用となる格納式サンバイザーをはじめとする充実した装備-も魅力のひとつ。今回のテストではまる一日、実際に高速道路とワインディングを走行して、このNEOTECを徹底的にテストしてます。