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全米スタント選手権XDLに挑戦!

■OGAアメリカ挑戦!!

2010年4月、「Webikeみんなのスクール」の提携先、ライディングアカデミー東京の特別講師「OGA」こと小川裕之選手が、アメリカで開催されるスタント選手権「XDL」に初挑戦した。

アメリカではXDL以外にもバイクスタントの大会が、アマチュア向けからプロライダー向けまで大小様々なコンペティションが20以上開催されている。「XDL」はその中でも全米のプロライダーや、ヨーロッパ、アジアのトップライダー達も参戦する、世界最高峰の大会である。今回、小川選手が挑戦するのは「XDL」の第2戦。アリゾナ州にあるレイクハバススピードウェイで4月10日に開催されたその模様を密着レポートする。
XDL 全米スタント選手権
XDL 全米 選手権

アリゾナ州 レイクハバス
アリゾナ州 レイクハバス

■エクストリームバイクとは...
ビックバイクで行うパフォーマンスの事で、日本では「エクストリームバイク」や「バイクスタント」と呼ばれている(アメリカではSports BikeFreestyle、ヨーロッパではStreet Bike Freestyle)X系スポーツのひとつ。ロードレース、モトクロス、トライアル、モタードなどのようなレース系の競技とは異なり、型にはまらないFreestyleな競技で、近年盛り上がりを見せている新ジャンルのモータースポーツである。すでにアメリカやヨーロッパではとても人気が有るが、最近日本のバイク系イベントでもデモンストレーションが盛んに行われるようになっている。
■1日目、予選。

予選は一人2分間の演技で、技の難易度・完成度・技のつなぎ・アグレッシブさなどから厳密に採点される。スタントはウィリー系、ストッピー系、バーンナウト系、アクロバット系と4種類に分類。ライダーは全ての種類をバランスよく織り交ぜ演技を行わなくてはならない。まるでフィギュアスケートのショートプログラムのように、各選手とも演技を構成して予選に臨む。

今回のLake Havasu ラウンドでのエントリー台数は30台以上。全米最高峰の大会だけあってスタント界の名だたる強豪が顔を揃えている。決勝に残れるのは15名だが、初参加のライダーがそう易々と予選突破できるような大会ではない。

一人の持ち時間はたった2分間。次々とライダーが予選を行うなか、小川選手の集中力と緊張も高まっていく。このたった2分間のために、どれだけ多くの時間を準備と練習に費やしてきたのだろうか。いよいよアメリカ挑戦の第一歩が刻まれようよしている。

いよいよ小川選手の演技がスタート。

まずは失敗しないよう、いつもよりやや慎重に演技を開始したが、小川選手得意のステップワークのウィリーサークルでは観客から歓声が上がり、徐々に演技もヒートアップ。苦手とするスイッチバックヘッドスタンドも決めて、予選の演技が終了となる。小川選手の自己採点は80点。本人の予選通過の手ごたえは、半々といった様子。

予選結果は、見事15位で予選通過!なんと初挑戦にして決勝進出である。決勝進出が今回のアメリカ挑戦のひとつの大きな目標だった小川選手。見事に目標を適えて喜ぶとともに、ホッとした表情が印象的だった。
ウィリー系
ウィリー系

バーンナウト系
バーンナウト系

ウィリー
アクロバット系
■4種類のトリック

・ウィリー
フロントタイヤを上げた状態で走行する技。近年では左手にリアハンドブレーキを装着するのが常識となり、かなり複雑な動きが可能になったためバリエーションやコンビネーションが幅広くライダーのスタイルが一番出る技といえます。

・ストッピー
速度をのせた状態からブレーキングを行い、後輪を上げたまま走行する技。速度の慣性のみで技をメイクするため非常にコントロール範囲が狭く応用の難しい技であり、多くのライダーが苦手とする技。

・バーンナウト/ドリフト系
リアタイヤを空転させ走行する技。アメリカではフリースタイルバーンナウトという種目がありいろいろな体勢へスイッチが出来るためスタイルが出やすい技の一つ。

・アクロバット
上記3種類に属さないそのほかの技。代表的な技はバイクを後ろ向きで運転する「スイッチバック」やバイクの上に立つ「クライスト」などがある。
■決意。

小川選手がエクストリームバイクの本場、アメリカへの挑戦を決意したのは、昨年の2月のこと。なんと、病院のベットの上だったという。それは、練習中に転倒し、左足を骨折。手術が必要なほどの重症を負って入院を余儀なくされた。
入院先のベット上で、バイクスタントのこと、仕事のこと、家族のことに思いを巡らしているうち、

「極めることを証明するには、本場アメリカへ挑戦するしかない!」

という覚悟に変わったという。
退院後はリハビリを続け、完治をしてからはまさに練習の日々だったという。個人での挑戦のため、アメリカに持っていくパーツの手配や渡米の準備など、とにかく何かと手間がかかった末、一年越しで今回の挑戦が実現したのである。
会場の様子
来場者がとても多く、技を繰り出すたびに盛り上がる。

決勝前のセレモニー
決勝前のセレモニーの様子。国家斉唱が行われる。
■決勝、そして・・・

決勝は予選と違い、2分の演技を3回行う。 そのうち、ポイントの高い2つの演技の合計点で順位を決定する。

目標だった予選通過をはたし、後は楽しむだけと意気込む小川選手だったが、決勝では予想以上に演技が評価されず、苦しむことになった。

決勝の結果は予選よりひとつ順位をあげて14位。

ステップワークの軽やかな小川選手のスタイルは、XDLでは通用しないことを痛感していたようだった。難易度の高い技を決めることができても、完成度や技のつなぎがうまくいかずにポイントがあがらない。得意なウィリーサークル系の技も、高評価には結びつかず、中間発表での順位があがらないままだった。

しかし、初挑戦で予選通過することは非常に稀なことと、小川選手はアメリカで高く評価されていた。借り物のマシン、初挑戦で全米14位という結果は大健闘したといえるだろう。アメリカに挑戦して初めて見えてきた新たな課題。そして今回の経験。大きな財産を得て、小川選手のアメリカ挑戦は幕を閉じた。

次なる挑戦に向けて新たな一歩を踏み出した小川選手。今後、さらなる活躍を見せてくれるに違いない。
バックライドクライスト
スイッチバッククライスト

ハイチェアサークル
ハイチェアサークル
ノーハンドウィリーサークル
ノーハンドウィリーサークル

ストッピー
ストッピー
■小川選手にインタビュー
● バイクスタントの本場、アメリカでの大会は何が一番印象的でしたか?
「非常に厳しい戦いでした。本場のライダーだけあって、難しい技も決めてくるし、どんな技でもアクセルを開けて乗るアグレッシブなスタイルが印象的でした。 日本人には無いスタイルで圧倒されました。」

● 今後の抱負を聞かせてください。
「今後も、チャンスがあれば積極的にXDLへ挑戦を行っていきたいと思っています。今回の挑戦はNick選手と木下真輔選手の強力なバックアップのもと実現しました。 言葉の壁や、アメリカでの滞在、マシンの手配など全ての面において、両選手のサポートがあったため挑戦することができ、アメリカの大会に足跡を残して帰ってくることができました。 両選手、サポートしてくださった企業様にはとても感謝しております。次回の全米の選手権でのさらに上の順位を目標に技術を磨き上げようと思います!」
左:木下選手 右小川選手
■決勝の様子
■ライダープロフィール
小川裕之選手
小川裕之選手
日本を代表するスタントライダーの一人。全国各地のイベントでデモンストレーションやライディングスクールの講師などを務める。今後もXDLへの挑戦は定期的に行う予定。サークル中の早いステップワークは必見!

■主な戦歴
JBN 2008 3位
JBN 2009 準優勝
XDL 2010 Havasu 14th

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木下真輔選手
木下真輔選手
日本のスタントシーンを強力に牽引する世界的に有名なスタントライダー。自社ブランドSKFREESTYLEを展開してる。アメリカでのコンペティションを主体にメインに活動、3年目を迎える。今回のアリゾナレイクハバス戦は11位。

■主な戦歴
JBN 2008 優勝
JBN 2009 優勝
XDL Circle Challeng 優勝多数
XDL 2010 Nashville 準優勝

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パフォーマンスバイク 取材協力/写真提供:パフォーマンスバイク http://www.performancebike.jp/

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